大切な人の死 知っていて 後からアナタに起こること 喪失感

大切な人を失うことは「人生最大のストレス」といわれています。悲しみが続くだけでなく、どのくらい耐えていかなければいけないのか? このやり場のない気持ち・・どうしたらいいの?と思っている方、いらっしゃいませんか・・・

できれば避けて通りたいことですが、人は生きている中で現実は様々なものを失っていきます。例えば、健康や若さ、夢や希望、家族や友人、そして自分の命などです・・・・

生きている限り、人は多くの「喪失」を体験していきます。特に40代後半以降からは家族や親しい友人など、大切な人を失う経験をされる方も増加する年代です。人生は喪失の連続であるともいえるでしょう。急激な心の変化に、戸惑うこともあります。

喪失感は悲しみだけではなく、いろいろな気持ちが複雑に絡み合った感情が沸き起こります。

弊社の社員は、日々、ご遺族の方々のお悲しみやご心情に触れる機会が多く、皆さまのお力になりたいと切に願い、そのような状況にある方々に、さりげなく寄り添い、支援する「グリーフケア」を学び・対応してきたことや、またカウンセラーの先生方からの講義を通じて、学んできたことを作成し、この動画をアップしました。大切な方を亡くされた方々の少しでもお力添えになれればと思いこのブログを作成しました。

後半では相談機関のご紹介もしていきますのでぜひ最後までご覧ください。

目次

大切な人を亡くした喪失感情の正体と心身の反応

大切な人を亡くしたときに生じる苦痛のことを「悲嘆(グリーフ)」と言います。悲嘆・グリーフは、自然な感情の変化で誰にでも起こります。大切な人の死の直後には、強い衝撃とともに 「まさか」という死を否定する気持ちが起こります。その後、数週から数カ月にわたり焦燥感や罪悪感、故人への執着など自分ではコントロールできない嵐のような感情が沸き起こります。

長期にわたる懐かしく思う「思慕」の情を核に、感情の麻痺・怒り・恐怖に似た不安を感じる、孤独・寂しさ・やるせなさ・罪悪感・自責感・無力感などの感情がジェットコースターのように揺れ動き症状として表れます。ショックで頭が真っ白になったり、感情や感覚が麻痺したり、ときには、自然と涙が流れるようなこともあるかもしれません。

大切な人が死んだ原因を何か・誰かに求め、怒りをぶつけたり「あの人はまだ生きている」と空想し、その空想を信じて行動したり、「私が〇〇していれば死ななかったのではないか」と罪悪感で自分を責めたり、大切な人の死を実感し、深い悲しみに襲われ、「自分もあの人のもとへ行きたい(死にたい)」という考えにとらわれたりと、病的な状態に陥る複雑性悲嘆になる場合や、うつ病やPTSDなどの精神疾患を併発する場合もあります。

そのほか、睡眠障害・食欲障害・体力の低下・健康感の低下・疲労感・頭痛・肩こり・めまい・動悸・胃腸不調。便秘・下痢・血圧の上昇・白髪の急増を感じる・自律神経失調症・体重減少・免疫機能低下などの身体の違和感・疲労感や不調を覚えるなど、誰にでも起こり得る心身の変化です。

だから、決して悪いことではないことを、わかっていて欲しいのです。

感情が安定しないときも、自分を責めることは絶対しないでください。喪失の悲しみから回復するには、かなりの時間を要することがうかがえます。あせることはなく、落ち込む時間も必要なのだと周囲も自分も心得ておくといいでしょう。

理不尽な現実にやり場のない怒りを感じたり、深い悲しみに打ちひしがれたりする時間も実は必要なのです。

亡くなった相手の代わりになる存在など、この世にはいません。だからこそ、取り返しのつかない悲しみに心が苛まれ、絶望的になるのです。多くの人の場合、喪失感から立ち直るために多くの時間を要します。この苦痛の期間とは、まさに“人生危機”の時期にあたりますが、キチンと対処がなされれば、発想や生き方までも変えうるようなエネルギーを秘めてもいる大切な時でもあるのです。

そして、ご安心ください。喪失感は、いずれ時間が解決してくれるものです。一生は続きませんのでご安心ください。

ではどうしたら喪失感を手放せるのでしょうか?

「いつまでも泣いてはいけない」「落ち込んではいけない」と感情にフタをして抑え込むのは望ましいことではありません。無理に気持ちを抑えることは、結果的に体や心に悪い影響を及ぼす可能性もあります。

理不尽な現実に、やり場のない怒りを感じたり、深い悲しみに打ちひしがれたりする時間も必要なのです。あせることはなく、落ち込む時間も必要なのだと周囲も自分も心得ておくといいでしょう。

特に、泣くことには情動調節機能があり、気分の浄化現象がみられることが知られています。思い切り泣ける場所を探して1人で思い切り泣くことで気分が浄化できるのです。 

また、周りの人が力になってくれるようであれば、「頼ってみる」というのも一つの方法です。人に頼りたくない、迷惑をかけたくないと思う気持ちもあるかもしれませんが、そもそも生まれてから人の世話にならない人などいません。

 周りの人たちは心の中で何か助けになりたいと思っても、どう関わっていいか分からない場合があります。できるだけ自分がしてほしいこと、今必要なことを、具体的、かつ正直に伝えるといいでしょう。それが悪いなとか 後ろめたさを感じるのであれば、別の機会にその人や 他の誰かが助けを必要としたその時に、その方の力に、自分がなればいいのです。

大切な人を亡くしたときに利用できる相談機関

大きなストレスにより、弱ってしまった心や身体を治療によってケアしていけば、悲しみや苦しみに耐え、乗り越えるための力を取り戻せます。

■■民間団体による「自助グループ」があります

大切な方を亡くした遺族を対象とする「自助グループ」を運営する民間団体は少なくありません。インターネットで「自助クループ」と検索してみてください。

■■自治体による支援では

自治体では、2006年に施行された「自殺対策基本法」に基づき、主に自死遺族の支援に取り組んでいます。

わかちあいの会:同じ境遇の人同士で気持ちを分かち合う

電話や対面での相談:自分の悩みや苦しみについて個別に相談できる

などが挙げられます。

ただし、自死以外で大切な人を亡くされた方のケアは自治体では、あまり取り組まれていません。

次に、精神科 心療内科の受診を希望の場合 

診療科でいえば、精神科です。「遺族ケア」「家族ケア」グリーフケア」などとホームページに掲げている病院や診療所ならば、専門的な対応ができると思います。がんで家族が亡くなった場合は、病院内にある「がん相談支援センター」に、どこで対応ができるかと相談してみてもいいでしょう。

次に、病院の「グリーフケア外来」や「グリーフケア体験会」に参加する方法があります。

なお、お葬式やお別れ会に参加し、大切な人の死に向き合うこともグリーフケアの一環です。

本日のまとめ

大切な人との別れは、心が壊れそうになるほど辛いものです。さまざまな感情が押し寄せ、心身の状態が安定しないのは、おかしなことではありません。感情を表に出す、何かに没頭して気を紛らわす、リラックスできる空間で過ごす、友人や専門家を頼るなど、今の自分にできそうなことから始めてみてください。

この記事が、少しでもアナタのお力添えになることを祈っております。

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