火葬場が足りない?死んでも火葬って出来ないんですか?火葬待ち

火葬場が足りない?火葬難民に? 死んでも火葬が14日間待ちってことも・・・この「火葬待ち」のからくりを お話していきます。

日本において、近年 深刻な問題となっているのが火葬待ち日数の長さです。特に関東地方が問題となっております。

目次

なぜ?火葬待ちが発生するのか?

以前は亡くなって、亡くなった方を病院からご自宅や、安置施設に搬送し、翌日 葬儀会場でのお通夜、その翌日が葬儀式及び告別式を行い、その後、火葬場に向かい火葬になりました。亡くなってから火葬を行い、お骨になるまでの平均日数は、大体 2日∼4日間程度でした。

ところが近頃、火葬までに10日も待たされた、などの話も聞くようになり、統計から数字も出ています。大事なことは、火葬をする日が決まらないと、お通夜やお葬式はいつにするのか?などの日程の準備も出来ないのです。

要は、葬儀日程など全てを決める基準は、火葬場日がいつになるか?です。火葬日が決定しなければ、詳細を決定することができないのです。これは葬儀を行わない直葬(火葬式)の場合も同様になります。

ではどうしたらいいのでしょうか?お話していきましょう。

理由① 年間死亡者数の増加 過去最多に

結論から言いますと、年間約160万人の死亡者なので 火葬炉がパンク状態なのです。厚生労働省の人口動態統計によりますと、2023年の死亡数は157万5,936人で、前年の156万9,050人より6,886人増加し、死亡率(人口千対)は13.0で、前年の12.9より上昇し、死亡する人の数は平成元年と比べるとおよそ2倍、年間死亡者数は2023年、過去最多となりました。赤ちゃん出生数の2倍を超える勢いです。

日本は「超高齢化社会」「多死社会」と呼ばれるほどに、高齢者の人口が増加して、全人口の4分の1が65才以上の高齢者であり、死亡人口も2040年までは増加の一途だと言われ、次々に亡くなっていきます。

年間約160万人の死亡者なので、火葬炉がパンク状態です。このことが、火葬場の混雑に直結しています。

理由② 火葬炉の数 火葬場の新設ができない

 理由の2つ目に、火葬炉の数や火葬時間に制限があり、火葬炉の数は限りがあるため、1日で火葬できる上限数は決まっています。また、火葬炉には定期的なメンテナンスが必要で、常時稼働できるわけではありません。ムリをすると壊れてしまうのです。悪いことに、ほとんどの自治体の火葬炉は耐久年数を迎え、需要と供給のバランスが崩れ、大幅な火葬待ちが発生し始めているのです。

だったら需要が増えて混雑が激しいのなら、供給を増やせばいいのではないか?という声が聞こえてきますが、実はそう簡単にいかない事情があるんです。

火葬場の建設や炉の増加は進んでなくて、火葬炉は最低でも一基につき一億円程かかると言われています。自治体も理解しているのですが なかなか予算がつかない状況です。ただでさえ混雑が激しい中、建て替え・増加のために火葬場を一時休業することも現実的ではありません。実際に新たに火葬場を建設するとなると、地域住民から大きな反対が起きることは必須ですし、2040年以降は死亡人口の減少とともに、火葬場の混雑も緩和されることが予想され、火葬場の建設に踏み切れないという事情もあるようです。

理由③ 冬季・年末年始・お盆・友引前後は増加

寒い季節になると、亡くなる方が増えるのと、友引やお盆・年末年始に亡くなった方は、火葬場が休業で営業を再開するまでご遺体を安置することとなり、結果として火葬待ちが長くなってしまいます。

火葬待ちが起きると どんなデメリットがある?

火葬場は、亡くなってからしか予約できないので、亡くなる方が多い時期に重なるとより火葬待ちが発生しやすくなります。

 ①火葬までの安置場所が希望通りに選べない

火葬までの間、ご遺体を安置する場所として 通常4つあります

• ご自宅 • 葬儀社の安置室• 火葬場の保棺所• 民間の遺体保棺所

ご自宅で ご遺体を安置する場合は、ゆっくりとお別れの時間を確保できますが、ご遺体の冷却と保存が難しくなります。専用の設備のない自宅での安置は、長期間になるとご遺体の傷み、例えば顔色が黒紫色になってしまった、ウジがわいた、ネズミが顔をかじった、死臭が発生し始めたなど、損傷を早めてしまったこともありました。一方、葬儀社の安置室・火葬場や民間の遺体保管所は、冷却の設備が充実していますが、収容が満杯で出来ず、自宅や斎場から遠い安置施設に移動し、結果 費用も高くなってしまったケースもあります。

②費用が高額になる

葬儀プランの中には、一定期間、例えば3日間とか安置にかかる料金が、おおむね含まれていて無料というパックプランの場合、火葬待ち期間が長くなるケースだと3日間を超えた場合には、日数分の追加料金が必要です。葬儀社や民間の遺体安置所により料金は異なりますが、安置する保棺料金は1日あたり税抜約10,000円、ドライアイスは1日あたり約5,000〜10,000円が相場で、トータルの費用が高くなっていきます。

火葬場待ち対策 費用など どうしたらデメリットを避けられるか? ① 火葬する時間帯を変える

多くの火葬場では、朝9時から火葬スタートなどの、朝一番であれば予約は取りやすいです。つまり、人気のある正午12時前後の火葬時間帯が混み合っていて、それ以外の時間帯なら火葬場の予約が早く取れる可能性が高くなります。例えば9時から火葬の場合、お葬式は7時30分スタートとなり、早朝からの準備が必要になります。

② 火葬場を変える

地元の火葬場や近い火葬場は混雑していても、市外の火葬場は空いている場合もあります。しかし、利用者には火葬場の混雑状況を確認する手段がないので、葬儀社に確認してもらい、日程を優先できるエリアでの葬儀も検討することが出来ます。

1つ注意点です!地域外で火葬場を利用する場合には、火葬場の利用料が高くなるケースがあります。安置待機日数との兼ね合いで、トータルどちらが費用がかからなくて済むか?など葬儀社が計算し提案しますので検討してみましょう。

森の風ホールでも隣接する市や民間火葬場を複数提案しています。そのことから、いざ火葬場が混雑して予約できない時も、他の火葬場を確認、費用でのメリットも含め、迅速に提案・手配できることが強みです。

日数が延びることによる、ご遺体の状況が悪化する恐れがありますが、森の風ホールでは、冷蔵施設を備えた霊安室を保有しています。遺体感染管理士も常駐しています。ご面会も出来、安心して火葬当日までお待ちいただけます。

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