「死を予知する力」お迎え現象
猫は亡くなる前に姿を消すと聞いたことある方、多いと思います。例えば、普段以上に飼い主に甘えたり、鳴いたりして猫は最後のお別れの挨拶をするとも言われています。別動画⬇️【地域ネコ 亡くなる前にお別れに挨拶に来た】動画です。いとおしく切ないです⬇️
また ゾウは、死期が近づくと仲間のもとを離れ、「ゾウの墓場」で最期を迎えると云われています。
それから昔はカラスが屋根に群がっている家では もうすぐ人が亡くなるなんていう迷信もあり、聞いたことある方もいらっしゃるのではないでしょうか
動物は「死を予知する力」があり、それでは、人間ならどうでしょうか?
人間も死期が近づくと現れるサインがあると云われています。
勉強会でお世話になっているお坊様から聞いた話によると、悟りを開いた僧侶は、病気ではなく、事故などによる突然死であっても、自分の死期を察知できるようになると言うのです。
人はみな、この世に生まれてから死に向かう運命を持っていて、人間も動物です、死が迫ると色々なサインを表すと云うのです。
私どもは葬儀を行っていますので、ご遺族とお話しする機会があり、その時に、伺ったお話です。
「もう少し早く気づいていれば、いい看取りができたのではないか。。。」「もう少し早く元気なうちに気づいておけば、もっと違う風に出来たのではないか。。。」「こんなに急に旅立つとは思わなかった。。。」「あのような看取り・見送り方で良かったのか。。。?」とういう殆どの場合は後悔の中でいらっしゃるご遺族が多いです。
もし、この死期のサインが分かっていれば、もしくは気づいてさえいれば、亡くなる前に大事なことを伝えられるかもしれません。また、出来るだけ一緒に過ごす時間を作るようにしたりして、後悔ないお別れができるかもしれません。
それならば、そのサインを知っていれば、防げることがあります。
死期のサイン お迎え現象
死の直前、臨終間近な人の前に、既に亡くなった人で大切な人が現れる「お迎え現象」が かなり多くあると云われています。医療や介護の現場では「お迎え現象」がよく知られています。お迎え現象とは、死の間際に既に亡くなった人々が枕元に立ち、あの世への道案内をしてくれるというものです。
人間に限っていえば、死に対する恐怖を和らげることができ、死への恐怖が楽になると云われています。
このお迎え現象は2008年には、医師と社会学者らによる学術的な研究調査の論文が公表されました。
医師・看護師の間では、死期が近づくと、多くの患者が「お迎えが来た」と話すことに気がつき、そうした患者の多くが死の恐怖が和らぎ、穏やかに旅立っていることが分かったそうです。2007年、仲間の医師や母校の東北大学の社会学者らと一緒に、これまで看取った700人近くの患者のご遺族に「(亡くなった)患者が、他人には見えない人の存在や風景について語ったり、感じていたりした様子はなかったか」を尋ねたアンケート調査を行いました。
すると、366人の遺族から回答が寄せられ、そのうちの42.3%が「亡くなる前に『お迎え現象』があった」と答え、更にお迎え現象が起こるのは、亡くなる数日前が一番多く43.9%で、殆どの人はお迎え現象が来てから1~2週間以内には旅立っていたとの統計でした。
興味深いのは患者の反応で、お迎え後の故人の様子を尋ねると、お迎えが来ても「怖い」と思った人は少なかったようで、「不安そうだった」「悲しそうだった」などの否定的な回答は 36.8%。
肯定的な回答では「普段どおりだった」「落ち着いたようだった」「安心したようだった」などの回答が45.8%で、お迎え現象は 死に対する恐怖を和らげることができるものと云われています。
どんな状況かと言いますと、看護師や家族が部屋に来たときに「誰もいないのに、誰かと話していた」という現象が、たびたび報告されています。
70代末期の患者さんが「先生、夫が迎えにきたんです」と話し、ご主人は3年前に亡くなっています。
この不思議なお迎え現象は、日本に限らず世界中で認識されている現象でもあり、ハナから非科学的だと否定するのではなく、受け入れる柔軟性も必要ではないでしょうか。
お迎え現象のその時!気をつけていただきたい注意事項
人間には、死を穏やかに受け入れるための準備的な能力が備わっているのかもしれません。
ホスピスケアを学んだ人たちは『魂は肉体に、さなぎのように閉じ込められている』と考え
死の間際、肉体からその魂が少しずつ抜け出していくことで、生きている時には感じられなかったものが感知できるようになり、それが『お迎え現象』のような不思議な体験につながるのではないか、と・・・考え、
本気でそう信じるかどうかではなく、そう理解して、優しい気持ちで故人を偲んであげることが大事だと思うのです。
もしも、自分や家族に死の前兆・お迎え現象などが現れたら、非科学的だと否定するのではなく、後悔しない最期を迎えるための準備を進めていただけたらと思います。
例えば、「おじいちゃんが出てきた」と話したら「いやいや、おじいちゃんはもう亡くなっているよ、そんなことあるわけないよ」とお話されてしまうご家族の方が意外にも多いので、せっかく楽に死に向かう旅立ちをしようとしていて、本人は、夢が現実かよく見分けがつかない状況ですので、
「そうだね、そうだね」と否定しないで優しく見守っていただける方が良いと思います。
周りが優しく受け止めると、ご本人も安心して旅立つことが出来ます。
そして、できれば、手をとっていただき「私〇〇 来たよ!おばあちゃん」「お父さん もう大丈夫だからね、、、側にいるよ」そのような言葉をかけてあげるだけで安心されます。
また、一緒に行った旅行の話をし「その時は本当に楽しかったね、、、」など、思い出を話し、「大丈夫だよ、、」と伝えるだけで、最後の痛みや恐れ、恐怖を和らげることができると言われています。
心残りは止まらないのもです。しかし魂はもうそろそろ旅立つ準備をされてるんだな。。。というふうに受け止めていただけると、お迎え現象など、色々なことを温かく見守ってあげ、受け止めてあげることができるようになると思います。