高齢になると、様々な事象に起因して介護が始まります。
しかし介護を経験したことのない方にとって、どのような症状が出たら介護を検討したら良いか、よく分からないことも多いのではないでしょうか。
そこでこのブログでは、5つの変化についてご紹介いたします。
介護を始めるべきかどうかの判断基準
早速、介護の必要性を考えるタイミングを5つご紹介いたします。タイミングは以下の通りです。
- 日常生活動作(ADL)の低下
- 認知機能の低下
- 食事や栄養管理の変化
- 家事や生活の管理能力の低下
- 社会的な孤立や意欲の低下
それぞれについて詳しくご紹介していきます。
1. 日常生活動作(ADL)の低下
ADLとはActivities of Daily Livingの略で、日常生活動作を指します。
具体的には、立ち上がる、座る、寝転ぶ、歩く、食べる、排泄をする、入浴するといった動きのことで、
基本的日常動作(BADL)とも呼ばれます。
これらの基本的な動作を行う際に、誰かのサポートが必要になってきたら、介護を検討する目安ともいえます。
以下のチェックリストをご参考になさってください。
家の中での移動が困難になる
転倒する回数が増える
手足の筋力の低下が見られる 食事や着替え、入浴、排泄などの基本的な動作が困難になる
2. 認知機能の低下
認知機能の低下は、認知症の兆候ともいえます。確認すべきポイントを見ていきましょう。
物忘れがひどくなる
話したりする
判断力や理解力の低下
時間や場所が分からなくなる
人格や行動の変化
認知症の兆候にある物忘れは、加齢による物忘れと区別が難しいこともあるかもしれません。
以下の違いや、変化が日常生活に支障をきたしているかどうかで判断すると良いでしょう。
加齢による物忘れ・・・昔のことはよく覚えているが、最近のことを忘れやすい
認知症による物忘れ・・昔のことも含めて記憶が抜け落ち、思い出せない

3. 食事や栄養管理の変化
高齢者は、加齢や病気などの影響で、食事や栄養の管理が難しくなることがあります。栄養不足が続くと、体力の低下や病気のリスクが高まります。早めに気付き、適切なサポートを行うことが大切です。
以下の兆候が見られた場合は注意が必要です。
食事の量や回数の減少
食事の回数が減る
栄養バランスの乱れ
調理や買い物ができなくなる
食べる・飲み込むことが難しくなる
体重の急激な減少

4. 家事や生活の管理能力の低下
高齢になると、加齢や認知機能の低下により、今まで当たり前にできていた家事や生活の管理が難しくなることがあります。
これがさらに進行すると、生活環境の悪化や金銭トラブルなどが発生し、場合によって介護が必要になります。
以下の兆候が見られ始めると、家事や生活のサポートを考えるタイミングかもしれません。
清掃や整理整頓ができなくなる
(ゴミ屋敷化)
掃除機や雑巾を使うことがなくなり、ほこりや汚れが目立つ
洗濯や見出しなみの管理ができなくなる
買い物や金銭管理ができなくなる
服薬管理ができなくなる

5. 社会的な孤立や意欲の低下
高齢者は、身体的な衰えや認知機能の変化により、外出が減ったり、人との関わりを避けたりする傾向が強くなります。また、家族や友人との交流が減ることで、社会的にも孤立しやすくなります。
これが進行すると、意欲の低下や抑うつ状態に繋がり、健康や生活の質にも悪影響を及ぼします。
外出や人との交流が減る
以前はよく出かけていたが、外に出るのを嫌がるようになった
友人や知人と会う機会が減り、電話や手紙のやり取りもなくなる
興味や関心がなくなる(意欲の低下)
家事や身の回りのことにも無関心になり、食事や掃除をしなくなる
無気力・うつ症状の兆候が出る
これらの症状に気づいたら、早めの対応を
今回は、介護を検討し始めるタイミングについて、5つの変化をもとにご紹介いたしました。
もちろん、この変化に当てはまっているから介護状態と決めるものではありませんが、
介護の準備を始めるきっかけとしてご参考になれば幸いです。