もしアナタが何も準備しないまま 人生の最期を迎えたら──そのあと、大切な ご家族にどれほどの負担がのしかかるか…想像したことはありますか?
もしかすると、あなたも『終活なんてまだ早い』『財産も大してないから』『死んだらどうにかなる』って、心の どこかで 思っていませんか?
でも、その “どうにか”を引き受けるのは、残された子どもたちです。親の遺品整理だけで60万円もかかった…。子供夫婦の親は4人いるから 4人分となると…考えるだけで 不安は膨らむばかりです。
それでは、どうすればいいのでしょうか?

実際にあった 失敗例と対策
高齢の親であるアナタは「自分は元気だし まだ死なないから大丈夫」「財産も たいしてないから」と終活を先送りにしがちですが、その結果、困るのは残された子ども世代です。 実際、75歳以上の高齢者の9割以上が、終活ができていないと統計もでていて、多くの家族で「いざ!という時、どうするか?が決まっていないのが現状です。
そして、現実は 親本人には 支障はありません。しかし、困るのは家族&子供たちなんです。終活に無関心なだけで、家族にどんな顛末がおこるのか?実際に起きた“あの時困った”体験談から、今すぐできる備えと対策をお話ししていきます。

①遺言書がない家族は 葬式中から争い勃発 そして縁切りに!?
相続が終わった後も アナタの子供たちは まだ『家族』でいられますか?別動画 【相続 争続】お葬式中に修羅場!えっ…もう相続トラブル始まってる?
現実は本当にシリアスです。是非ご視聴ください
遺言書がないと家族が争う、エンディングノートだけでは防げない相続トラブルが増えてきています「遺言書がない家で、親が亡くなり お葬式の前からフツフツと起きる”争族トラブル”は 結構あります。葬儀の打ち合わせ中に、突然「遺産の話」でもめる家族を、私たちは数多く見てきました。
なぜ遺言書がないと、葬儀前から争いが起きるのか?。3つの火種がすぐに噴き出します。
「お金の不安」「葬儀費用は誰が払う?」「墓の管理費は?」…決まっていないことが、家族を焦らせる。
「主導権争い」同居していた子が「自分が相続するのは当然」と主張したり、長男・長女が「喪主は俺の役目だ」と押し通そうとする。

「遺品の行方」形見の指輪、仏壇、わずかな現金ですら、「誰のものか」で対立が始まります。
私は 親が生前に「自分の最期の医療や 葬儀のことや、誰に任せるかなどを」を決めておくべきだと思います。
遺言書がないこと、話し合いをしていないことが、どれだけ 後の家族を壊すか?私たち葬儀社は、その現実を見てきましたので、伝え続けたいと思っています。
遺言書は、家族の『最後の贈り物』なんです。
こんなケースもありました。父親がエンディングノートに希望を書いていましたが、法的効力がないため、遺産分割協議が難航してしまったとお客様から 伺いました。
その後、遺産分割が終わった途端、兄弟が縁切りになり、2度と連絡もしなくなった、悲しいとおっしゃていました。
私は思うのです。遺言書がない家庭で、私たちが最も痛感する「悲劇の結末」です。遺産分割が終わっても、心の分割はできないのです。ある家族では、父の葬儀後、兄弟3人で遺産を「きれいに」分けました。
しかし…長男は、「介護したのは俺なのに、次弟と同額なんて納得できない・・・。」次男は「姉は嫁いでるくせに、同じ権利を主張するのか」。長女は「形見の仏壇を勝手に処分した…あの日から兄とは話していない。」
数字上は「公平」に分けても、「思い」の受け取り方は、決して平等ではないのです。私は 遺言書は「金銭の分配」以上に、「家族の関係を守る盾」になります。
親が残せる本当の財産は、何だと思いますか?
私はこう思うのです。「争わずに済んだ兄弟の絆」だと・・・。
アナタが亡くなり、子供達家族が 遺産分割が終えた時、アナタの子供たちはまだ『家族』でいられますか?

②デジタル遺品 解約できない
これ切実な問題です。どのような契約をしているか?わからないからです。デジタル遺品の整理は、現代の終活において欠かせない要素となっています。
なぜならば、多くのサブスクサービスでは、契約者の死亡を自動的に把握する仕組みがないため、死亡による自動解約は行われません。そのため、遺族が解約手続きを行わない限り、契約は継続し、料金が発生し続けることがあります。注意が必要です!
実際にあった弊社のお客様で、60代の父親が突然亡くなりました。銀行口座やクレジットカードの明細、複数のサブスクリプションサービス(動画配信、音楽配信、クラウドストレージなど)お父様は 各種支払いの情報は、すべてパソコンやスマートフォンに保存し、家計の管理をオンラインで行っておりました。

しかし、家族はパスワードを知らず、ログインができない状態に。特に、ネット銀行の口座情報や、定期的な支払いの詳細が分からず、支払いの遅延や、解約日に遡っての解約も出来ずに、資産の把握にも大きな支障をきたし、その結果、故人の銀行口座から数ヶ月にわたり、利用していないサービスの料金が引き落とされ続けてしまい、遺族は無駄な支出を強いられることになりました。
故人がこれらの契約情報やログイン情報を家族に共有していなかったため、遺族は契約の存在すらに気づくことが出来ませんでした。
ご遺族は「父がどの銀行を使っていたのかも分からず、通帳もないため、資産の全体像が把握出来なかった・・・」 「生前にもっと話をしておけばよかった。こんなに情報が分からないとは思いませんでした。」と後悔されてました。
「葬儀の準備だけでも大変なのに、経済的な不安が重なり、心身ともに疲弊しました」と おっしゃていました。
対応方法として、故人の口座やクレジットカードが停止されると、サブスクの自動引き落としができなくなり、支払い催促の通知が届くことがあります。

それで 契約していたことが分かるので、故人が利用していたサブスクサービスのカスタマーサポートに連絡し、契約者が亡くなった旨を伝えます。死亡を証明する書類(死亡診断書、戸籍謄本など)の必要書類の提出と、遺族であることを証明する書類を求められる場合があります。

解約手続きを行います。ポイントは、可能であれば 死亡日に遡って解約日としてもらえるよう依頼してみましょう。
そして 対策は、これしかないです・・・契約者が元気なうちに利用しているサブスクサービスの一覧や、ログイン情報をエンディングノートなどにまとめて、万が一に備えておきます。

それを家族に共有、知らせておくことが、遺族の負担を軽減することにつながるのです。
本日のまとめ
もし、親が何も準備せずに逝ってしまったら?残される家族に待っているのは、「相続トラブル」「手続きの煩雑さ」・・・。
本当に失うのは──”家族の時間・絆” ということを、私は 仕事柄、多く見てきました。
父が亡くなった後、3ヶ月間。長男は毎週末、役所と銀行を駆け回り…次女は遺品整理に追われ、実家で一人、深夜まで泣いていました。
あの時、もっと話を聞いておけば・・・後悔が家族を縛る。これが最も残酷な現実です。
終活とは「書類の整理」ではなく 愛する人を、無駄な苦労から守る手段でもあるのです。お父さん、お母さん──あなたの”何もしない”という選択が、子供たちの、二度と戻らない関係・絆・思い出までも奪い、遺された者の未来は、遺言がないため、孫世代まで続く争いの種が残る・・・という現実が待っていることもあるのです。
この記事が少しでもお役に立てれば、嬉しいです。