「故人様と過ごす最後の場だから思い出に」とお葬式の写真を撮りたいとお思いの方、いらっしゃいませんか?
このブログでは、お葬式での写真撮影をテーマにご紹介していきます。
1. お葬式での写真撮影はアリ?
現代ではスマートフォンがかなり普及しており、日常生活の中で写真を撮る頻度が高くなった方も多いのではないでしょうか。とはいえお葬式での写真撮影は、不謹慎な行為ではないかとお思いの方もいらっしゃることと思います。
結論からお伝えすると、お葬式での写真撮影は必ずしもマナー違反になるというわけではありません。故人様と過ごす最後の思い出として、写真に収めることができます。
しかしお葬式には、深い悲しみの中にいるご遺族や参列者もいらっしゃいます。周りの方が不快に思う行動は慎んで撮影しましょう。
動画の後半で気をつけるべきポイントは詳しくご紹介いたしますが、一番大切なマナーは喪主様やご遺族の許可をとることです。どのような目的で写真を撮るのかを伝え、許可を得てから写真を撮るようにしましょう。

2. お葬式で写真を撮る目的
ここからはお葬式で写真を撮る目的を5つご紹介いたします。
① 家族・親族の集合写真を撮るため
お葬式には、普段会うことの少ない遠方に住む親族も駆けつけることでしょう。そこで、記念・記録に残すために集合写真を撮影することが可能です。また、地域によっては集合写真を必ず撮影するところもあるようです。
多摩中央葬祭・森の風ホールではご希望があれば、告別式の読経終了後、お花入れの前に集合写真撮影の時間を設けております。
② 故人様との思い出を残すため
故人様と過ごす最後の思い出を、写真に収めておきたい方もいらっしゃるのではないでしょうか。記憶だけでなく記録として収めておくことで、好きなときにいつでも故人様との思い出を振り返ることができます。
③ 祭壇を記録に残すため
祭壇に使われている花は、故人様が生前お好きだった種類や色を中心に決めることがあります。
また、「海の近くで育ったから波の形にしよう」「ガーデニングが好きだったからナチュラルな雰囲気にしよう」などと祭壇の見た目も故人様の遺志や好みに合わせて選ぶ方も少なくありません。故人様やご家族の想いが詰まった祭壇を手元に残しておくために、写真撮影をすることがあります。
④ 参列できなかった親族に見てもらうため
入院中や海外在住などでお葬式に参列できない方がいらっしゃるかもしれません。お葬式の写真を撮影することで、そのような方に後日お葬式の雰囲気を見てもらうことができます。
⑤ 葬儀の記録を残すため
葬儀の様子・雰囲気はどうだったか、お供物やご供花は誰からどのようなものをいただいたか、などの記録を写真で残すことができます。喪主様は葬儀後もやることが多く、なかなか葬儀の様子を振り返る時間がないかもしれません。そんな時のために記録に残しておくことがおすすめです。

3. 気を付けるべきポイント
最後に、お葬式での写真撮影をするにあたり、必ず守ってほしいマナーについてご紹介いたします。トラブルを防ぐためにも押さえておきましょう。
① 喪主様やご遺族の許可をとること
冒頭でもお伝えしましたが、写真撮影における大事なマナーの1つです。前もって撮影したい理由を添えて許可をとりましょう。写真撮影は構わないけれど、写り込むのは不快に思う方もいらっしゃると思います。許可が出たとしても、あまり人が写らないように人が少ない告別式前やお花入れの前に撮影する・祭壇のみ撮影する、などといった工夫ができると良いでしょう。
② 撮影禁止場所などを把握しておくこと
葬儀式場によっては、写真撮影を禁止していることもあります。まずは葬儀社のスタッフに撮影可能か確認されることがおすすめです。また基本的に、火葬場での撮影はプライバシー保護の観点から禁止されています。葬儀式場では許可されていたからといって、火葬場で撮影をしてしまうとトラブルに発展しかねません。必ず撮影前に、撮影が禁止されていないか、また撮影にあたってルールがあるかどうかを確認し、必ず守るようにしましょう。
③ シャッター音とフラッシュに注意すること
お葬式は厳かな雰囲気の中進行していきます。葬儀進行の妨げになることもありますので、参列時はスマートフォンなど音の出る機器はマナーモードに設定すると同様に、シャッター音やフラッシュにも配慮しましょう。機種によってはシャッター音を消すことのできないものもあると思います。その場合は告別式進行中の撮影は控えた方が無難です。前もってシャッター音が鳴らない、もしくは音が控えめなカメラアプリを入れておくのもおすすめです。また、祭壇にはスポットライトが当たっていることも多く、フラッシュは基本的に不要です。進行の妨げになることもあるので、撮影前にフラッシュを使う設定になっていないか、試し撮りしてみるのも良いでしょう。
④ 読経中や焼香中の撮影は控えること
読経中や焼香中の撮影は絶対禁止ではありませんが、お葬式は故人様を安らかな気持ちでお見送りする場であることを念頭に置いておきます。ですので、基本的に撮影をするときは堂々を行うのではなく、できるだけ目立たないように撮影することが鉄則です。もし撮影するのであれば、読経中の僧侶や焼香中の参列者の目に入らないような位置から撮影を行いましょう。
⑤ SNSなど不特定多数の人が見る場には投稿しないこと
お葬式の撮影をしたら、その写真は公開しないようにしましょう。例えば、家族葬を執り行う方の中には、ごく親しい方にしか訃報を伝えていないこともあります。それがSNSでお葬式があったと判明すると、トラブルに発展する可能性があります。プライバシー保護の観点からも掲載は控えましょう。

まとめ
本日は、お葬式での写真撮影をテーマに、その目的や気をつけるべきポイントについてご紹介いたしました。お葬式での写真撮影は禁止ではありません。しかし悲しみの中にいるご遺族・参列者に配慮することを念頭に置く必要があります。例え人が写らないような祭壇の写真だけであっても、必ず喪主様に許可をとりましょう。そして葬儀式の進行を妨げるような行為は慎み、マナーや節度を守って撮影を行いましょう。