もう お墓は 要らない⁉︎ 親のお墓 どうする?墓じまい

近年、「お墓を手放したい」という墓じまいや、そもそも「お墓は要らない」と考える人が増えてきています。

何故なら お墓の跡継ぎが いない。遠くてお墓参りに行ったり、管理ができない。お墓を立てる費用が払えない、そういった理由から 今までのように、子どもたちが お墓を受け継ぎ、管理・維持し続けることは 近年 難しい問題になっています。

では、お墓ナシの場合、ご遺骨の行き先は どこに行くのでしょうか?

本日は お墓ナシのご遺骨は どうしたらいいのか?4つの選択肢をご紹介していきましょう。

目次

「お墓は要らない」「 墓じまいしたい」 という人が 増えた理由

まず1つ目:費用が高すぎること

一般的なお墓の購入・建立には100〜300万円かかります。さらに年間の管理費や 法事代もかかります。

2つ目:お墓を継ぐ人が いないということ

子どもがいない、または いても遠方で…。結局 誰もお墓を見に行けず、無縁仏になるのでは?という不安。だから今、「墓じまい」する人も増えているんです。

特に 遠方にお墓がある場合には、管理や法事など その往復だけでも時間とお金が かかり、お墓を建てても 自分が死んだあと 子どもや親族に、お墓の管理などの負担を かけさせたくないという思いがあるのです。

3つ目:自然に還りたい・・・という想い

樹木葬や海洋散骨など、自然に包まれて眠るという選択。ある奥様のお話しですが 夫が「最後は土に帰りたい」と言って、山あいの樹木葬を選びました。

 木漏れ日と鳥の さえずりの声の中、「ここが一番落ち着く」と言っていました。


4つ目:お墓がなくても 心で 供養できる

日々 心の中で供養したいと考える人が 増えたことです。

自宅に写真を飾り、毎朝「おはよう」と話しかける。その“日常の供養”こそが、心を つなぐと 信じる方も多いのです。

つまり今は、「お墓を持たない」という選択が、経済的・現実的な理由だけでなく、“想い”や“生き方”にも関わる、人生観の選択になっているんです。

心理的ハードルも ずいぶん低くなったのです。

お墓がない デメリットとは?

1つ目:「遺骨の“行き場”が決まらないまま、何年も自宅に…」

お墓がないことで困る 3つの“想定外”

ある男性は、「とりあえず母の骨壷を自宅に置いたまま、5年経ってしまいました」。処分するわけにもいかず、かといってお墓もない。

 毎日なんとなく視線を感じて、落ち着かない。 「ちゃんと弔ってあげなきゃ、と思い続けて、逆に心が休まらないんです」。

“あとで考える”は、案外ずっと 来ないものです。そのまま誰にも相談できず、心の負担になるケースもあるのです。

2つ目:親族から“冷たい”と 言われることも…

家族が亡くなったとき、「お墓どうするの?」と親戚から聞かれたり、ある女性は、散骨が たとえ故人の希望だったとしても、叔母に 「そんな 水に流すなんて、ひどいじゃない」と言われたりして嫌な思いをした。

3つ目:いざ!というとき、判断を 残された家族に丸投げしてしまう

お墓を持たない=実は “決めていないだけ” だったりすると、残された家族は 本当に困ります。「うちはお墓いらないって聞いてたけど、じゃあ遺骨はどうするの?」

  この不安が、葬儀直後の疲労の中に、のしかかります。

ある娘さんは、「父の希望が何だったか、ちゃんと聞いておけばよかった。今も迷ってばかりです」と言っていました。お墓を持たない選択は、今や特別なことではありません。

 大切なのは——

 お墓を持たない場合、ご遺骨の 行き先は どこにするのか?を 生前のうちに 決めておくことだと思います。

では、どうすればいいのでしょうか?

お墓を持たない場合の ご遺骨の行き先 ・・・4つの選択肢とは?

では、お墓は持たないと 決めたとき、ご遺骨はどこへ行くのでしょうか?一般的なお墓を建てる 墓地に比べると 初期費用が抑えられるのがメリットです。

① 樹木葬・海洋散骨などの 自然葬

 樹木葬は 墓石の代わりに木を植えて、自然と共に眠るスタイル。

 費用:10万円〜50万円ほど

 メリットは お参りできる場所があり、見た目も自然で優しい雰囲気。

実際にあるご家族では、亡くなったお父さまの希望で、山に囲まれた樹木葬の霊園に埋葬されました。お母さまは「静かで、木々の音が聞こえてくるのが、あの人らしい」と語っていました。

先祖代々の墓に入るのが 当然とされていた時代とは違い、「自分らしく、自由に旅立ちたい」という声が増えているのです。

また海洋散骨は ご遺骨を粉末にして、海にまく埋葬方法で費用は15万〜30万円前後。都知事だった石原慎太郎さんの ご遺骨は葉山町沖で海洋散骨されました。

そのほか宇宙葬・バルーン葬など個性的なものもあります。場所を取らず 自然に還るという考えにマッチし 「海が好きだった」「自然が好きだった」—— そんな想いを叶える 新しい供養の形です。

*無断で遺骨を山や海へ撒くことは、法律で禁じられているので 注意しましょう。

② 永代供養で 寺院や 霊園に 管理してもらう

「永代供養」とは、寺院や霊園に一定の金額を納めて遺骨を預かってもらい、供養や管理をしてもらう埋葬方法です。

継承者がいなくても安心。管理・清掃の心配がいらない。注意点は、多くの場合は13回忌や33回忌などの区切りで、合同墓に移されることになります。

「永代」といっても 永久ではないケースがほとんどです。期間は寺院や霊園によって異なるので最初に確認しておきましょう。また一度 合祀されると お骨を取り出せません。

③ 納骨堂で 預かってもらう

納骨堂は、現代のライフスタイルに合った“新しいお墓”の形です。実際は “お参りしやすい空間”で墓守が不要。天候に左右されず快適にお参りできて、アクセスが良いです。

たとえば「参拝ブース付きの納骨堂」。カードをかざすと、ご遺骨の厨子(ずし)が自動で移動し、花や線香を添えてお参りできるタイプなど様々あります。

初期費用は 約30万円〜100万円前後。年間管理費:1万円程度(不要な施設もあります)。

④ 手元供養 自宅でずっと一緒に・・・

ご遺骨を骨壺に納めて ご自宅で保管する方法です。またご遺骨の一部を アクセサリーにして身につける 新しい供養のカタチです。

実際、ご遺骨は お墓に納めなければいけないという 決まりはないため、葬儀後に火葬を終えたご遺骨を「とりあえず自宅に置いている」という方、結構〜多いです。

遠方にお墓がある場合と違って、自宅で いつでも故人と“会える”という安心感があります。メリットは 費用を抑えることができます。しかし、自宅で 手元供養をされていた方が亡くなった場合、ご遺骨の行き先を 残された人が再度 考える必要があります。 

また、地震・火災・盗難といったリスクは ゼロではありません。

本日の まとめ

あなたの“最後の居場所”は、誰が決めますか?・・・・・

近年「お墓は要らない」と考える方が増えてきています。その背景には――

 お金の問題だけではなく、家族の負担、継承の不安、そしてなにより、“自分らしく終わりたい”という、一人 ひとり の 想いがあるんです。

ある人が言いました。「お墓は、亡くなった人のためのものじゃない。残された人の 心の支えのためにあるんだ」と・・・。けれど――

 もし、そのお墓が 重荷になっているとしたら?

 「お父さんのお墓、遠くて行けない…」「子どもに迷惑かけたくないから」

 そんな声も、今や当たり前になっています。

ここで大切なのは、

 “何を選ぶか?”ではなく、“なぜそう選ぶのか?”。どんな供養を選んだとしても、そこに「ありがとう」「大好きだよ」「またね」の想いがあれば、それが、あなただけの正解になると私は思うのです。

お墓がなくても、手元に小さな骨壺があっても、 海に還っても、木の下で眠っても――大切なのは、「誰のために、どう在りたいか?・・・」

そして もし、あなたが「自分はこうしたい」と願うなら、それを“ちゃんと家族に 伝えておくこと”が、残された人への、いちばん優しい遺言になると思うのです。

「まだ先のこと・・・」と思っていた方も、この動画がきっかけになって、少しだけでも考える時間を持っていただけたら、嬉しいです。

きっと、それが――

 “あなたらしい最後”への、第一歩になるはずです。

 

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