立川市内の地域包括支援センターにて『終活セミナー』が開催されました


『まだまだ輝くシニアのための終活』

令和5年2月17日、立川市南部東はごろも地域包括支援センターにて終活セミナーが開催されました。 タイトル『まだまだ輝くシニアのための終活』。 一級葬祭ディレクターの弊社スタッフ 出蔵 が講師を務め、エンディングノートの書き方をはじめ、終活に向けての講義を致しました。 「終活」は葬儀についてをメインとして考えるのではなく、将来について前向きに活動をしていくきっかけにしていただければと存じます。

自分のことで将来 家族や周りの人に迷惑をかけたくない

このようなフレーズをよく耳にします。
「迷惑」とは、葬儀にお金をかけることでしょうか?
「迷惑」とは、家族にお墓参りをさせることでしょうか?
「迷惑」とは、身の回りのことを人にやらせてしまうことでしょうか?
「迷惑」とは、死後の手続きに手間をかけさせることでしょうか?

人生の終末は、誰しもが他人のサポートを受けることになります。すべてのサポートを遠慮しようと考えるのではなく、ご自身の意思を予め示して、部分的に人の手を借りるという考え、いずれ迎える最期をともに過ごすという考えはいかがでしょうか。

これまでご自身も誰かのために生きてこられたと思います。
最後は誰かにお手伝いされることは悪いことではありません。

まずはご自身の人生を振り返ることから始めてみませんか?(自分史)

これまでご自身がどのように生きてきたのか、何を生きがいとしてこられたか、どんな人生にしたかったのか振り返ってみてください。その延長上にある残された人生を、どのように過ごしたいのか、自分らしくいるにはどうすればよいのか明確にしていくことが終活につながります。

・結婚後、専業主婦として過ごし、子供や孫が元気でいるのが生きがいだ
・趣味の電車模型を長年集めてきた、電車の写真をたくさん撮ってきた
・地域活動でのコミュニケーションを大切にしている
・仕事で忙しかったが、今は気心知れた仲間とたまに会食をしていきたい
・若い頃から旅行が好きで、年2回の旅行は続けたい

自分史をまとめたら家系図を作成てみましょう

ご自身が分かる範囲でもいいので、家系図を作成してみてください。ある程度まとめておかないと、次の世代は自分のルーツがよくわからないままになってしまいます。家系図をたどりながら自分はどのように継承するのか、また次の世代へ先祖のことを伝える準備となります。

これからの人生プランに基づき、身の回りの持ち物について考えます

これまで保管してきた身の回りの持ち物の確認を始めましょう

・ご自身の持ち物
・不動産
・銀行預金、株式や債券などの有価証券、生命保険、損害保険、会員権、商品券など
・デジタル遺品(パスワードなども整理しておく)
・借入金、連帯保証や保証など
・(持ち物ではないが)電気代、新聞代、定期購入品など、毎月引き落としがあるもの

大切にしている持ち物をどうするのかお考えになるきっかけになります。
『形見分け』や『棺に入れたいもの』、または『処分』のリストにあげるなど。
意外と貯えがあると気が付いたら、ご自身でお金を使ってもいいですね。
逆に貯えが足りないと気が付くことも大切です。

デジタル遺品とは

・スマホやPCに登録してある知人リスト
・写真
SNSアカウント、クラウドサービスのアカウント
・ネット銀行、ネット証券等の情報(都市銀行でもWeb通帳が推奨されています)

・パスワードは人にわからないように管理するものですが、万が一の時のために準備が必要です。
・セキュリティがしっかりしたスマホは誤ったパスワードを入力するとロックがかかってしまい、ロックの解除は専門業者に依頼する必要が生じます。
・SNSアカウントなど、自分が解除しない限り情報が残ったままになります。

エンディングノートを書き始めませんか?

残された家族が困らないようにするための情報
自分の歴史や家族へのメッセージなど思い伝える内容

形式にとらわれないエンディングノートを書き始めると、自身のこれまでを振り返り、将来をよりよく生きていく気持ちに向いてこられる傾向にあります。万が一のことが起きた時に、ご家族の方に読んでいただくものです。お元気なうちに気持ちを書き残すことが大切です。

エンディングノートと遺言状との違い

エンディングノート 遺言状
書き方 自由で書式など規定はない。
紙でもデータでもOK
何度も書き直しは可能。
法律に基づく書式どおりに作成しないと、内容を記載しても無効になってしまう
法的な効力 なし ある
内容 ・これまでのこと
 自分史 家系図
・これからのこと
 医療 介護 財産
・最期のこと
 葬儀 お墓
・メッセージ

特に制約なし

・身分に関すること
 子の認知、未成年者の成年後見人および後見人監督の指定
・財産の処分について
 遺贈、寄付、信託の設定など
・相続に関すること
 遺産分割について、遺言執行者の指定など

開封の規定 とくに決まりはなし

自筆証言遺書は開封前に裁判所の検認が必要

この家は配偶者に、この土地は子供になど具体的な財産分けのプランがあれば、法的効力のある遺言書の作成の準備が必要です。エンディングノートと遺言書の特徴を活かして作成するとよいです。

将来、ご自身の能力が低下してきた時の希望を書いておく

ご自身の判断能力が低下したときのこと

ご自身の判断能力が低下した場合に、財産管理などに不安が生じる場合は、本人に代行して家族や専門家が後ろ盾になる制度(任意後見制度)があります。

ご自身が信頼し将来を任せられると考えた人に、代理人となってもらい、支援してもらいたい内容や報酬などをあらかじめ取り決め「任意後見契約書」により契約します。

将来、判断能力が低下した時に家庭裁判所で任意後見監督人が選任されると任意後見人の仕事が開始され、あらかじめ取り決めた支援を受けることができます。契約書は、公正証書で作成することが法律で定められています。

市役所や社会福祉協議会に相談することも可能です。
成年後
見制度を利用することを希望するのか、ご家族の間でも話し合うことが大切です。

ご自身の身体能力が低下したときのこと

将来、身体能力が低下してきたら、ご家族に影響は及んできます。
・どこで、どのような生活を送りたいか
・介護が必要になったらどのように対応してほしいか
・誰に対応してほしいのか
・費用の負担について
・療養生活で大切にしたいことは何か
・意識がない状態になった場合に延命治療を希望するか

    ご自身の意思をお元気なうちに書き記すことが大切です。
    ご家族は、ご本人の希望を尊重したかったと後から悔やむことになります。

    最期を迎えたときの希望を書いておく

    ・葬儀はどのように行いたいか、葬儀の形式(宗教)についての希望、使ってほしい遺影写真について
    ・納骨は先祖代々のお墓を希望するのか、永代供養にしてほしいのか
    ・法要はいつまで希望するのか

    まとめ

    エンディングノートを書く時のポイント

    書きやすい箇所から書き始めてみましょう。あとから何度でも書き直すことができます。それがエンディングノートの利点であります。最後まで書き上げようと気負わず、少しずつ書き始めることが終活の出発です。

    『今の気持ち』、『今はこのように考えている』、という内容を書き残すことで家族に伝わるものです。

    ご自身に該当項目がない場合は「なし」と記載することも意思の表れでもあります。空欄のままだと、書き忘れなのか、検討中なのか、家族は迷ってしまいます。

    エンディングノートを書く上で大切なこと

    エンディングノートを書きながら大切なのは、『ご家族との話し合いを重ねること』です。

    自分の死後に家族が困らないようにするためには何をすればよいだろう
    これからの自分の生活の不安を取り除きながら
    より快適に前向きに過ごすためには何をすればよいだろう

    このようなことを考えながら行動していくことを「終活」とよぶのではないでしょうか。

    たまチュウ安心クラブ会員の会員様には、ご入会時にエンディングノートを贈呈致します。

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