【ACP 終活】これからの豊かな暮らしを実現させるために、今できること

ACPという言葉を聞いたことはありますか?

ACPとはAdvance Care Planningの略称で、人生の最終段階における医療方針等の話し合いを指します。
これだけを聞くと、なんだか難しいことのように感じる方も多いのではないでしょうか。
今回はACPの中身や、前もってご自身でできることをご紹介いたします。

目次

ACPってどんなことをするの?

ACPは先述の通り、人生の最終段階における医療方針等の話し合いのことです。
一般的には患者様ご本人のほか、ご家族、担当医や看護師・介護士などが同席します。

医療従事者も同席するため、患者様ご本人の価値観に合う選択肢をアドバイスできるだけでなく、
今後の医療方針にも柔軟に反映させることができます。

ご自身のこれからに対する希望は、環境や心境が変わるにつれて変化が見られることもあります。
ですので、一度で終わりにするのではなく、繰り返し行います。

一般的なACPの流れ

ACPは下図の流れに沿って行うことが一般的です。

5つの項目それぞれについて、具体的にどのようなことを行うのか、ご紹介いたします。

1. 希望や大切にしたい価値観を考えてみる

あなたが大切にされている想いが明確になることで、将来、ご家族が行う判断の手助けにつながります。
まずはざっくりとしたもので良いので、最期についての希望や価値観を考えてみましょう。

例えば…
好きなことや嫌いなこと(お風呂が好き/食べることが好き など)
人生で大切にしていること
これからも大事にしていきたいこと
医療や介護、ケアはどんな風に受けたいか

どんな内容が将来の選択に繋がるかは、人それぞれ異なりますので
些細なことでも思い浮かんだら記入していくと良いでしょう。

2. ご自身の今の健康状態を把握する

罹患者であれば、今後の症状の進行やどんな治療ができるのか、かかりつけ医に相談・質問してみましょう。

反対にお元気な方は、今の状態を維持する・より良くするためにどんなことができるのか、
地域包括支援センターなどに相談してみるのも良いでしょう。

地域包括支援センターとは

高齢者の方が住み慣れたまちで、より良い暮らしを送るために総合的にサポートしてくれる施設を指します。
各市区町村に設置されておりますので、お近くの施設をぜひ探してみてください。

立川市の方はこちら(別サイトに推移します)
府中市の方はこちら(別サイトに推移します)
国立市の方はこちら(別サイトに推移します)

都内のその他の市区町村にお住まいの方はこちら(別サイトに推移します)
 上記リンクより都内全ての地域包括支援センターをご確認いただけます

3. もしもの時に想いを伝えてくれる人を選ぶ

会話ができなくなるなど、不測の事態によりご自身の想いを伝えることができなくなるかもしれません。
どんな時でも、あなたの想いを尊重してくれる方をあらかじめ選んでおくと良いでしょう。

例えば…
ご家族(配偶者やお子様、兄弟姉妹など)
かかりつけ医や訪問看護師
後見人

ここで選んだ方には、あらかじめご自身の希望を伝えておく必要があります。
のちにご紹介するノートを見せる、ノートの置き場を伝える、定期的に想いを伝えておくなど
お好きな形で伝えておきましょう。

4. 希望する医療やケアなどについて話し合う

ご自身のこれからに対する希望を、ご家族や医療・介護従事者に伝え、話し合いましょう。
ここがACPの本質にあたる部分です。
希望や価値観をご自身の胸の内に秘めておくだけでなく、周囲の人に伝えることで、
より希望に沿った医療やケアを受けることができることにつながります。

また、医療や介護に精通した人に想いを伝えることで、
ご自身の価値観に合う新しい選択肢が見つかるかもしれません。

例えば…
痛みを取り除く治療をしてほしい
最期まで自宅で過ごしたい
命をのばすためだけの治療はしてほしくない
もしもの判断は妻にしてほしい

5. 考えを書き留める

話し合って出た意見やアドバイスは、ご自身の想いと共に記録として書き留めておきましょう。

希望や想いは、時間の経過または健康状態や環境の移り変わりによって、変化することも考えられます。
定期的に書いたものを見直しして、必要に応じて書き直すと良いでしょう。

書き留める際は、専用のノートを使用することがおすすめです。
項目ごとに欄やページが分かれているので、初めてACPを行う方でもスムーズに進めることができます。

一方、書きたいことが決まっていたり、イラストや写真を用いて作成したい方は、
市販のノートを活用するのも良いでしょう。

どのようなノートが合うか分からない方は、ぜひ以下の具体例をご参考になさってください。

エンディングノートを活用する

エンディングノートとは、ご自身のこれまでとこれからを書き留めるためのノートです。
医療やご葬儀の希望のほか、預貯金や不動産、保険などを記入し、もしもの時にご家族様などの役に立ちます。

多摩中央葬祭ではオリジナルのエンディングノートを作成し、ご希望の方にお渡ししています。
エンディングノートにご興味のある方は、お気軽にご連絡くださいませ。

郵送をご希望の方

お電話にてお問い合わせください
TEL:0120-136-841

ホールでの受け取りをご希望の方

森の風ホールまでご来館ください

わたしの思い手帳を活用する

東京都ではACP普及啓発のための冊子「わたしの思い手帳」を発行・配布しています。
お住まいの市区町村役場や地域包括支援センターでお配りしているほか、郵送も可能です。

ご希望の方はこちらをご覧ください。

市販のノートを活用する

想いを書き留めるための形式には決まりがありませんので、
市販されているノートを使うことも、もちろん可能です。
特に、お気に入りのノートであれば、楽しく書き進められるかもしれません。

文章を書くのが苦手な方は、楽しかった思い出の写真を貼ったり、イラストを描いたりして
想いを伝えるのも良いでしょう。


基本的には、以上の5つの手順を踏んでご自身のこれからを大切に考えていきます。
そして何度もお伝えしていますが、ACPは一度きりで終わるものではありません。
何度も繰り返し行うことで、あなたのご希望に沿った暮らしを叶えることができます。

まとめ

今回はACPについてご紹介いたしました。
最近ではACPを「人生会議」と言い換え普及を目指しているそうです。

あなたの想いをあらかじめ伝えておくことで、遺されるご家族の不安も少なくなることに加え、
ご自身も希望通りの暮らしを叶えられるかもしれません。

なかなか始めるきっかけがないとお思いの方もいらっしゃると思います。
こちらの記事をご覧いただいたこの機会に、ぜひあなたの想いや価値観、好きなものや嫌いなものを
考えるところから始めてみてはいかがでしょうか。

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