1周忌とか3回忌とか法要・法事は何回忌までやればいいのでしょうか?法要をやらないと、どうなるんですか?罰が当たるんでしょうか?
法事や法要は日常でよく耳にする言葉で、7回忌とか13回忌とか、何回かあることは知っている方も多いと思いいます。でも、いつまで法要をおこなう必要があるのか?一体、何回忌までやればいいのか?そもそも法要って何の為にやるんですか?というご質問を受けることがあります。
本日は
1、法要・法事って何?その違いは
2、法要はいつまでにやればいい?法要回忌の数え方
3、法要をやらないと罰が当たる?
4、本日のまとめ
のお話しをしていきます。この記事が少しでも皆様のお役に立てれば幸いと思っております。
単刀直入に言うと、僧侶が行う読経などの仏教行事・供養の儀式のみを「法要」と言い、その法要後の会食までを含める儀式全体を「法事」と言います。法要とは、亡くなった方の冥福を祈って供養をする仏教の儀式で、法要の際には、ご遺族・ご親族、そして知人や友人も参列することが可能で、僧侶にお経をあげてもらいます。法要は追善供養の1つで、故人に対しておこなう善行となります。生きている者が この善行を積むことで、故人が成仏できるとする考え方に基づいています。この法要後に行う会食も含めた一連の供養、儀式全体を「法事」と呼びます。
余談ですが、2018年12月の質問で『あなたの身近な人が亡くなったとしたら、「法事・法要」は何回忌まで行いたいと思いますか?』のアンケートで最も多かった回答は、「十七回忌以上」が18.2%。次は「三回忌まで」と回答した方が13.4%パーセント。「十三回忌まで」と回答した方が11.2%となっていました。
少し前なので今ひょっとしたらもう少し少なくなっているかもしれませんが、おもしろかったのは選んた理由でした。「三回忌まで」を選んだ方の理由としては
・長く続けるほど余裕がないから、とか、それ以上は負担が大きいと思ったから、お金がかかるので、あまり長くやらなくてもいいと思った・・などの現実的なコメントが多かったです。
そして「十三回忌まで」を選んだ方の理由は・お寺の住職さんが そう言ったから。とか、・何十年も続けるのは大変だから・自分の年齢を考えたら それぐらいまでなら生きていてやれるかなと思うので、と言うことでした。
法要を行う方たちも老いていったり、生きていなかったりという現実があります。そして最も長い「十七回忌以上」を選んだ理由は、
・できるだけ長く供養してあげたいから。・生きている限り、供養ができればと思うから。・代々おこなってきたから。・亡くなった身内を思い出してあげて、身内が集まって和気あいあいと時を過ごすことも人生終盤の楽しみだと思うから、との意見が上がっていました。
一般的に言われている、年忌法要は、命日の32年目にあたる「三十三回忌」まで行うのが多いです。なぜなら仏教では、三十三回忌を過ぎると故人がご先祖様の仲間入りをするとされているから。また死後30年経つと、世代交代して故人を知っている遺族が減ってしまうのも理由です。ちなみに永代供養墓で個別供養する場合も、三十三回忌を節目にして、以降は合祀墓で管理する寺院や霊園が多くなっています。
では近年の実態、実情は一体どうなのか?家族葬の多い弊社のご遺族の方などの生の声をあげると、年忌法要は三回忌までにして、七回忌以降は省略したり、または、ごく近しい少数の家族でお参りにいくと言ったご家庭が多いです。実際、弊社で施工する法要も49日法要、一周忌、3回忌までの法要の儀式のお手伝いをすることがほとんで、7回忌以降のご依頼はほとんど無くなります。
最近は、核家族化やライフスタイルの変化により、親族が定期的に集まるのが難しくなっていて、法事を省略する傾向が強まっているのでしょう。
一周忌は、通夜、葬儀をした翌年に行い、翌年の亡くなった日・命日か、命日の前までに行います。一方、3回忌、7回忌などの回忌は、 通夜、葬儀をした年から「〇-1」年後 に行います。例えば、2023年11月11日に亡くなった故人の十三回忌を行う年は、2023年(2023+13-1)で2035年の11月11日、または、11月11日亡くなった命日当日または、亡くなった命日の前までに行います。親戚が遠方にいたり都合があわなかったりして、全員が集まりやすい週末に実施することが多いです。法事は命日を過ぎてから行うよりは、前倒しで行う方が良いとされていますので、法要日が命日を過ぎないよう、命日より前もって予定を組みましょう。
また、一周忌の翌年が三回忌になりますので、少し注意が必要です。2回忌はありません。
法事をしないとどうなるのか?気にされている方、いらっしゃると思います。法事をする時が来たけれど、忙しくてできない、体調が悪い、高齢で難しい、体調が悪い、仕事が忙しくて時間が取れない、生活状況や世代交代、居住地が離れていたりなど、定期的にご親族の予定を合わせることが困難な場合も多いでしょう。多いのが、子供の学費などかかる時期などで費用が厳しいなどの事情で、できないこともあるかもしれません。
こうした場合、故人や先祖に申し訳ないと感じることや、中には親族などから「法事もしないで何をしているのか」と批判を受けたり、陰口を言われたりすることもあります。法事をしたいのにできないというのは、心残りで精神的にもよくありません。法事を行うことができない期間や縮小しなければならない事情などがあれば、お世話になっている寺院に正直に相談することで、柔軟な対応で解決策を導いてくれることもあります、また葬儀社に相談してみるのも1つの方法です。
何故ならば、法事は仏教上、強制されるわけでもなく、行うかどうかはご遺族次第なので、ご親戚の方たちと相談がてら、話し合いをしてみてください。信仰心もないし、故人の供養より自分たちのことで精いっぱいなどと、行わない選択も状況によりあるでしょう。法事をやらなかったからといって悪いことが起きるとか、罰が当たるとか、祟られると言うことは決してありませんのでご安心ください。
お仏壇に手を合わせたり、お花・供物を供えたり、各家庭でお墓参りに行くことも十分なご供養になります。
地域の風習や家の宗教・流派などにより、法要の回数や頻度の目安はさまざまです。基本的には地域・宗教などそれらに従って行うという方が多いです。しかし近年は、宗教観の変化や親戚たちが集まる負担の大きさなどから、法要の回数について見直す、減らしていくことを考える方も増えてきているのが現状です。今はそれほど深刻に考えていないという方でも、ご親族をお見送りする機会はいつかやってくるものです。ご親族で話し合う機会があれば、法要の回数を決めるまでにはいかなくとも、それぞれの年忌法要に対する考え方を聞いておくなどの事前準備を、少しずつで良いので、始めておいていただければと思います。
【法要】何回忌までやればいい?罰当たりになるのは⬇️