【実話】ご遺体 取違え🙈 大切な人が 勝手に火葬されていた

あなたの親が、間違えて火葬されていたら、どうしますか?

名前も顔も知らない遺骨を、「はい、どうぞ」と渡されたら?どう思いますか?これは、実際に起きた事件です。取り返しのつかないミス。故人の尊厳を奪い、遺族に深い心の傷を負わせる 最悪の事態・・・それが、「ご遺体 取り違え」です。

なぜ、こんなことが起きるのか?現場の人間として、心から悔しく、重く受け止めています。どうすれば防げるのか?本日は 葬儀のプロとして、正面から向き合います。

あなたの大切な家族のご遺体が、別の誰かと 取り違えられていたら…?」そんな“あってはならない事件”が、実際に起きています。名前を間違えられたまま 火葬されたご遺体――

遺族のもとに返ってきたのは、まったく知らない人の骨壺だった…なぜ こんなことが起きるのか?信じがたいこの事態の背景には・・・

いま、日本の葬儀業界が直面している深刻な課題が 隠されていると私は思います。今回は、実際に起きた“遺体取り違え事件”をもとに、なぜそれが起きたのか、そして、私たちは何をすべきなのか?深掘りします。

目次

事例①「遺体取り違え」

2025年 大手 T葬儀社で起こった遺体取り違え事件。愛知県で 非常に有名な、大手葬儀社です。T葬儀社によりますと、2025年1月、葬儀場から女性の遺体を出棺する際に誤って 別の人を出棺し、そのまま火葬していたということです。火葬のあと、女性の遺族から指摘があり、取り違え明らかになりました。

取り違えられた人は同じ名字で、担当者が苗字だけで判断し、フルネームで確認する手順を怠ったことが原因とされています。T葬儀社は 提携企業の安置施設からご遺体を運び出す際、名札に名字しか書かれておらず、フルネームでの確認がすぐに出来ず、結果 同姓の別のご遺体を誤って火葬場へお連れし 火葬してしまった事件でした。

T葬儀社は遺族に謝罪し 名古屋市と警察には経緯を報告し、女性の遺族に謝罪して改めて出棺したということで、警察や市にも経緯や再発防止策を報告し、「関係者にご迷惑と心配をおかけしました。しっかり再発防止に取り組んで参ります」とコメントしました。

しかし1年もたたないうちに 同じT葬儀社で、2回目のご遺体取り違えがおきました。

事例② 遺体取り違え

同じ大手 T葬儀社で 遺族の方が、故人様の顔を見て「あれ?違うのでは?」と思い、伝えたそうですが、 葬儀社の担当者は「亡くなったら顔が変わりますから」と説明したといいます。 最終的に、火葬後、出てきた副葬品を見て「おかしい」と気づいたそうです。 亡くなった方が身につけていた服装品で、 「こんなものは入ってなかったはずだ」と感じたのでしょう。このケースでは、遺族が気づかなければ、そのまま違う方のお骨がお墓に入ってしまっていた可能性もあります。 遺族の気づきがなければ、表に出なかったかもしれないのです。

この葬儀社は、前回「再発防止に努める」とコメントしていました。しかし、残念ながら――その言葉は徹底されていなかったようです。

この事件が私たちに突きつけるのは、「確認の甘さ」ではなく、「姿勢の甘さ」ではないでしょうか。

事例③ 遺体取り違え

場所は埼玉県。葬祭業大手「Aクラブ武蔵野」が運営するS典礼での出来事です。ある日、安置していた2人の遺体が――取り違えられていたんです。

本来なら納棺の際に、名前や特徴などを確認すべきところで、その確認を怠った。そして、そのまま出棺。一方で、火葬場に送られた遺体は、別人のものでした。

気づいたのは、すでに火葬が終わったあと。残されたもう一人のご遺体と照合して、ミスが発覚しました。S典礼は遺族に謝罪し、遺体と遺骨を本来の遺族に返還したといいます。

 また、両遺族との間で和解は成立しているとのことですが、ただし、取り違えが起きた具体的な日付や背景は公表されていません。

驚くべきことに、同じ会社では過去にも同様のミスが起きているんです。

2014年には所沢市で・・・ つまり、再発防止が十分に機能していなかったとも言えるのではないでしょうか。故人の最期を預かるということは、命を預かるのと同じくらいの責任がある。 “間違えました”で済まされる仕事ではありません。

遺体取り違えが 繰り返される理由

では、なぜこんな取り違えが、何度も繰り返されるのか。その背景には、私たち葬儀業界が抱える構造的な問題があります。

ひとつは **大手葬儀社で進む「分業制」**です。私たちのような地域密着型の葬儀社では、 担当者が最初から最後まで一貫して故人様に寄り添います。分業制ではありません。

 病院へのお迎えから、打ち合わせ、納棺、通夜、葬儀、火葬まで、 すべてを同じ人間が見守るからこそ、万が一の違和感に気づける。

 「あれ、いつもの顔と違う」「名前が違う」――そういった小さな違和感を拾えるんです。

ところが、大手では違います。 搬送、納棺、打ち合わせ、葬儀、火葬、それぞれ別の担当者。つまり、誰も故人様の“全体像”を知らない。

 遺体の顔を知らないまま送り出す――そんな現場が、実際にあります。

さらに、確認不足。苗字だけで判断する。同姓同名の方が来たら、間違えるのは当然です。

 本来であれば、火葬の際も、骨上げの際も、フルネーム・年齢を明記し、何重にも確認するのが基本です。それを怠るということは、「確認しなくても大丈夫」という油断に他なりません。

そして、もう一つの本質的な原因。

 人手不足と利益優先の体制です。大手は広告力や営業力で 常に業務が過密で、現場は疲弊しています。 精神的にも肉体的にもギリギリ。その中で、本来なら“敬意”を込めて向き合うべき場面で、 “作業”のように扱ってしまう。

 これは、本当に危険な状態です。敬意を持ってお見送りするには、まず現場の人間に心の余裕と時間のゆとりが必要なんです。

だからこそ、社員の働き方や処遇、そして会社としての倫理的な姿勢こそが問われる時代に来ていると、私は思います。

この記事のまとめ

私たちは、大切な方を 最後まで安心して見送っていただきたいと願っています。そのためには――葬儀社選びが何より重要です。広告の派手さや営業力ではなく、大手葬儀社の 分業性で 担当者が頻繁に変わることで、ご遺体と遺族の関係性が希薄になり、システムに頼らざるを得ない状況が生まれてしまうのです。

 結局、どんなに良いシステムがあったとしても、 それを運用する「人」と「会社の姿勢」が伴わなければ、事故は防げないのではないかと思うのです。

葬儀社選びは 「人の命をどう扱うか」という覚悟や 姿勢で選んでほしい、、、

この記事が、あなたと、あなたの大切な人を守るきっかけになれば幸いです。私たちは、葬儀業界をより良くするために、これからも声を上げていきます。

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