樹木葬とは?費用の相場やメリット・デメリットについて解説

樹木葬ということばをよく聞くようになったと思いませんか?現在、多様化する埋葬方法のなかのひとつとして注目されています。

樹木葬では、お骨を、桜、ハナミズキ、もみじ、ヤマツツジなどのシンボルツリーのもとに埋葬します。自然に還る埋葬方法に加え、永代供養や費用が抑えられることで人気です。

しかし、注目されている樹木葬にもメリットとデメリットがあります。費用の相場とあわせて詳しくご紹介します。

もくじ

1. 樹木葬とは

2. 樹木葬の種類

 ・庭園型

 ・公園型

 ・里山型

3. 樹木葬の埋葬方法

 ・合祀型

 ・共同埋葬型

 ・個別埋葬型

4. 樹木葬に使われる代表的な植物

5. 樹木葬の費用相場と内訳

 ・樹木葬の費用相場

 ・費用の内訳

6. 樹木葬のメリットとデメリット

 ・樹木葬のメリット

 ・樹木葬のデメリット

7. まとめ

樹木葬とは

樹木葬は、樹木が墓石の代わりに墓標となるのが特徴です。遺族の代わりに寺院や霊園がお墓を管理してくれる永代供養で選べるお墓のひとつといえます。

遺骨を埋葬するのに、墓石を立てず樹木を植えます。そのため、樹木葬は、人も自然と一体化し循環するイメージを与えます。墓石の代わりに樹木が残るので、雰囲気は明るく穏やかなものになります。

その他の主な特徴は、永代供養なので死後の管理に手間を残さない。墓石代がかからないので、費用の負担が少なくなる。信仰宗教の宗派が不問の場合が多い。といった特徴もあります。

樹木葬の種類

霊園やお寺での樹木葬には3つのタイプがあります。庭園タイプ、公園タイプ、里山タイプです。それぞれの特徴について説明します。

庭園型

都市型の樹木葬といえる作りで、限られたスペースにシンボルツリーを植えたスタイルです。

公園型

霊園の一角を樹木葬のために整備しているタイプの樹木葬です。お墓のある場所に芝生を植えたりなど、公園のような眺望が特徴です。

里山型

より自然を近くに感じられる樹木葬です。山林の中の広大な敷地の中に埋葬するので、他の樹木葬よりも自然保全の目的が感じられるタイプです。

樹木葬の埋葬方法

樹木葬の埋葬方法にはいろいろな方法が存在します。その種類は、合祀型、共同埋葬型、個別埋葬型の3つに分けられます。

合祀型

他の方の遺骨と一緒に埋葬する方法です。骨壺から遺骨を取り出して埋葬します。

共同埋葬型

他の方の遺骨と一緒に埋葬しますが、合祀型とは違いそれぞれの遺骨は袋や骨壺に入れてから、ひとつのスペースに整理して埋葬します。

個別埋葬型

個別埋葬型は、一人ひとりの専用の個別スペースを設けて遺骨を埋葬します。遺骨を出して埋葬するか、骨壺にいれて埋葬するかは選べますが、一定期間が過ぎると合祀墓に移されるケースが多いようです。

樹木葬に使われる代表的な植物

樹木葬でシンボルツリーとして植えられる植物には、サクラ、ヤマツツジ、サルスベリ、ハナミズキ、あじさい、紅葉、カラマツ、ポプラなどがあります。その地域に合った樹木が選ばれます。

霊園によってはバラや流木を使うなど、霊園独自で工夫を凝らしているところもあります。植えられる植物は、個々の霊園によって違いがあるので確認してみるとよいでしょう。

樹木葬の費用相場と内訳

樹木葬は墓石を用いた埋葬方法よりも費用が抑えられる傾向にあります。その費用相場と内訳を説明していきます。

樹木葬の費用相場

樹木葬の費用相場は概ね70万円前後です。2023年の直近5年間において相場は大きく変わりなく安定しています。

埋葬の方法によりかかる費用がかわります。3つの埋葬方法を比べると個別埋葬では少し高く、合葬タイプが平均的、合祀タイプが最も価格が安いという順です。

・個別埋葬 20〜200万円
・合葬 10〜60万円
・合祀 10〜20万円

費用の内訳

樹木葬の費用のおもな内訳はこちらです。

永代使用料

故人のお骨を埋葬するための土地を使用させてもらうためにかかる費用のことです。

埋葬料

故人のお骨を埋葬してもらうための費用のことです。

銘板彫刻代

故人の名札をお墓につけるための費用のことです。銘板はいわゆるネームプレートのことで、故人のお骨がどこに埋められているか、わからなくならないようにするためのものです。

年間管理料

お墓を管理するために必要な費用のことです。年間管理料や運営費です。年間管理料は必要な霊園とそうでない霊園があります。

ペットと一緒に入るお墓

ペットと一緒にお墓に入りたいという希望のある方にかかる費用です。ペットと一緒に入れるかどうかは、その霊園によります。

樹木葬のメリットとデメリット

ここからは、樹木葬のメリットとデメリットをご紹介します。

樹木葬のメリット

自然に還れる

樹木の元に骨を埋めるので自然に還ることができます。

墓の管理を任せなくてよい

7割の人が墓の管理を後継してもらわなくていいことを樹木葬にする理由に挙げています。樹木葬は、家族単位ではなく、個人単位で求めることができるお墓であり、永代供養なので、霊園や寺が死後のお墓を管理してくれます。後継者の心配がありません。

墓石の必要なお墓に比べて費用が安い

樹木葬では、墓石にかかる費用がかからないので、その分のコストを抑える事ができます。

宗教・宗旨・宗派は問わない

樹木葬ではほとんどの場合において、宗教・宗旨・宗派を問われずに埋葬を行うことができます。お寺でも同様なのですが、法要では、お寺の宗派で行う場合もあるので、確認しておくとよいでしょう。

樹木葬のデメリット

合祀の場合は遺骨が取り出せない

樹木葬の埋葬方法のひとつである、合祀型や合葬型では、遺骨を取り出して、他の方と一緒に埋葬してしまいます。一度埋めてしまうと、もう故人だけの骨をとりだすことはできません。その点を承知しておいてください。

故人のお墓の区角がわかりづらい

樹木葬では個別埋葬型でない限りは、お墓の区画がわかりずらくなる場合があります。墓標が樹木なので、自然環境により、樹木の形態も変化するからです。

里山型の場合は交通アクセスが悪い場合がある

里山型の樹木葬では、広大な山中に墓地があるので、そこまでに行くアクセスが悪く大変な場合があります。親戚がお墓参りに来る予定のある方はアクセスの良い場所の樹木葬霊園やお寺を選んでおくほうがよいでしょう。

墓標の樹木の管理が必要

樹木葬では、墓標が植物になるので管理が必要です。

樹木葬をお墓にするにはメリットとデメリットがあります。樹木葬でお墓をつくると実際に決めるまでには、お寺や霊園とよく相談して確認しておくことが大切です。

まとめ

樹木葬は、お骨をシンボルツリーや草花の下に埋葬する納骨の方法です。樹木葬が選ばれる大きなメリットには、お骨が土に還ること、墓の管理の面倒を後継しなくて良い、墓石がない分費用は抑えられるといったことが挙げられます。

その反面、お墓参りに来る人にとっては、故人埋葬タイプの樹木葬でない限りは、銘板などの印がないとはっきり故人の墓であるという目印はなくなるというデメリットが挙げられます。

樹木葬は人気が高まっているがゆえに、その様式も今後多様化していくことも考えられます。樹木葬の特性を知ったうえで、樹木葬の中でも、どんな埋葬スタイルにするかは考える必要があります。

あらかじめ霊園やお寺を見て、イメージするとご自身の望む納骨のスタイルが見つけられると思います。多摩中央葬祭「森の風ホール」でも納骨の相談にも乗れますのでお気軽にお声かけくださると幸いです。

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