葬儀は非日常。
ほとんどすべての人にとって、「大切な人を亡くす」ということと、それに伴う葬儀を経験している方は多くはないでしょう。そのため、いざお別れに関わる機会がやってきたときに、知らないことが多く、不安のままに葬儀を終えられてしまう方も多くいらっしゃいます。
そこでこの記事では、「葬儀」に関する基本中の基本について解説いたします。
情報があふれている今、ここで一度「葬儀」の基本を押さえておくと、いざというときに少しだけでも安心して「葬儀」を迎えることができると思います。今後の参考にしてみてください。
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葬儀と葬式の違いは何ですか?
そもそも「葬儀」と「葬式」に違いがあるのでしょうか?
どちらも大きくとらえると、「死者をほうむるための儀式」です。
一般的には「葬儀」とは、看取りから納棺、通夜、葬儀式・告別式、納骨、四十九日まですべて含めた一連の儀式のことを言います。
そして「葬式」は、いわゆる儀式としての「葬儀」と「告別式」を合わせた言葉で、通夜の翌日、僧侶による読経や焼香などを行う儀式のことを言います。
どちらも「死者をとむらい、葬る儀式」という意味は変わりません。「葬儀」の流れの中のひとつが「葬式」と、とらえることが多いようです。
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葬儀を行う目的は何ですか?
故人様の死を悼み、死後、安らかに眠れるように願うことが、葬儀を行う一番の目的です。
そして、ご遺族をはじめ遺された人たちが故人様の死を受け入れ、気持ちを整理し、故人様との別れを実感することも、大切なもうひとつの目的です。葬儀をすることで故人様を悼み、遺された者たちで気持ちを共有しながら心の整理をつけていく過程も、とても大切な時間だといえるでしょう。
葬儀は根本的には故人様の供養のために行うものですが、遺族や親しい友人の心を癒す意味でも、とても重要な役割を持っています。
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一般的な葬儀の流れは?亡くなってから何日後に葬儀を行いますか?
亡くなってから葬儀後までの流れは、「ご逝去」「葬儀前」「通夜・葬儀」「火葬・散会」「葬儀後」となっています。
お葬式を何日後に行うかは、亡くなった時間や時期、地域の風習によって異なります。これまでは一般的に亡くなった2日後、遅くても5日以内に行うケースが多かったようですが、今は火葬場の混雑などで1週間後に行うケースも少なくありません。
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葬儀式と告別式の違いは何ですか?
本来、葬儀式は、家族や親族が参加する宗教的な儀式で、宗教や宗派によって異なります。
一方、告別式は友人や知人など一般参列者が最期のお別れをする場です。宗教的な要素はありません。 現代では、葬儀式と告別式を区別することなく、同時に行うケースが増えています。
そもそも葬式は必要ですか?葬式はしなければならないの?
実は、人が亡くなった際、故人様の家族や親戚に葬式を行う義務はありません。葬式とは、人間社会の慣習として行われるものなのです。 法律により、実施する義務が定められているわけではないのです。
葬式を行うか行わないかは、故人様の希望や遺族の考え、経済状況などに応じて決定するものなので、「葬式をしない」という選択肢もあり得ます。
葬式をしないとなると、「直葬」を行うこととなるでしょう。直葬とは、通夜式・葬式を全く行うことなく、火葬のみで終わらせる方法です。
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通夜と葬式どっちが大事なのですか?
「葬式・告別式」とは通常の葬式において2日目に行われる故人様とのお別れの儀式で、「通夜」はその前夜祭のようなものです。 葬儀および告別式は「正式に故人様とのお別れを行う」ことが目的となりますが、通夜は「葬儀の前に故人様との時間を過ごし、別れを惜しむ」ことが主な目的となります
故人様との関係が深ければ深いほど、両方への参列が望ましいとされているのが一般的です。 親族や親しい友人はお通夜に参列し、多くの場合は翌日に行われる告別式にも出るのが通例となっています。 故人様との関わりが深い方がどちらか一方にしか出られない場合は、周りと相談して決めるのが良いでしょう。
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香典は、通夜と葬式のどちらで渡すのが一般的ですか?
通夜と葬儀の両方に参列する場合、香典は通夜への参列時にお渡しするのが一般的です。 通夜と葬儀のどちらにも香典を持参することは「不幸が続く」ことを意味する失礼な行為として、遺族が不快に感じる可能性もありますので避けましょう。通夜で香典をお渡しした翌日の葬儀では、記帳のみ行ってください。
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まとめ~葬儀の本質について
今回は葬儀の基本中の基本をまとめてみました。
葬儀は故人様が死後の世界に無事に旅立てるように送る儀式です。故様人の供養のために行うものですが、遺族や親しい友人の心を癒す意味でも重要です。
大切な人が亡くなった悲しみの心を癒し、気持ちの整理をして死を受け入れる機会になるのです。