喪主の やること To Do 知らないと、式 当日つぶれます

この記事では、19歳の新人社員・まりなさんと社長との、時に緊張感もあり、時に笑いに包まれる掛け合い(対話)の一部を再現しています。


まりな: 「……社長、大変です! さっき喪主様から『お葬式 当日、挨拶さえ練習しておけば大丈夫ですよね?』って聞かれたんですけど、私……うまく答えられなくて。…もしかして、挨拶だけじゃ済まないんですか!?」


社長: 「まりなさん。残念だけど、喪主の挨拶は『最後』の仕事であって、当日の『一番 大変な仕事』じゃないんです。実は、これを知らずに 当日を迎えた人の 90%が、悲しむ暇もないほど パニックに陥っているのが現実なんです」


まりな: 「パニック……!? 視聴者の皆さんも、私と同じで『挨拶さえ頑張ればいい』って思ってる方が多いはずです……。一体、当日何が起きるんですか?」

社長: 「そうですね。今日は、『当日、喪主が迫られる3つの決断』について。。。そして**『実は人に任せていい 意外なこと』、最後に……『これをやると後悔する!絶対にやってはいけないNG行動』**。これら 3つを包み隠さず話していきましょう」


まりな: 「……これを知らないと、大切な家族のお葬式が、ただの『パニックの記憶』になっちゃうってことですよね?  私も、視聴者の皆さんと一緒に、本気で学びたいです!」

目次

喪主の 本当の役割とは?


まりな:「挨拶以外に、喪主様は 具体的に何をすればいいんですか? 受付の手伝いとか、お茶出しでしょうか……?」

社長:「いいえ、お手伝いや お茶出しは やりません。大変、というより…『重要な決断を迫られる場面が多いです。

『最終決断』**の連続です。想像してみて。大切な家族を亡くして、悲しみの中にいる。お葬式は慣れていないのが普通。そんな状態で、例えば、供花の並び順、急な参列者への対応、お布施を渡すタイミング……。現場では常に『喪主様 こちらは どうしますか?』『これで よろしいですか?』って『次から次に聞かれたら…どう?」


まりな: 「それは…正直、パニックになりそうです」

社長: 「そうですね。でも・・・だからこそ私たちプロがいるんです。そして、喪主さんに やっていただきたいことは 『本当に あなたにしか できないこと』だけに集中してほしいんです。


まりな: 「喪主さんにしかできないこと…それって何ですか?」


社長: 「いい質問ですね。これから詳しく話していきましょう」

喪主が 本当にやるべき 3つ のこと 

社長: 「まりなさん、喪主さんが『当日』本当にやるべきことは、実は 3つだけなんです」

まりな: 「3つだけ!?意外に少ないんですね」

社長: 「そう。でもこの3つは、誰にも 代われない、とても大切なことなんです。

「1つ目は『心を込めた挨拶』。これはもう皆さんご存知だよね」 

「2つ目が『参列者への感謝の気持ちを表すこと』。これは、挨拶の言葉だけじゃないんです」


まりな: 「え?どういうことですか?」


社長: 「例えば、受付で来てくださった方に 軽く会釈する。参列者が お焼香する際に 目を合わせて 頭を下げる。たった これだけのことが、参列者の心に残るんです」


まりな: 「あぁ…言葉じゃなくても、気持ちは伝わるってことですね」

社長: 「そう!いいこと言うね。そして、3つ目が 一番大事なんだ。何かというと『故人との最後の時間を大切にすること』」

まりな: 「最後の時間…」

社長: 「実はね、多くの喪主さんが後悔するのが ここなんだ。段取りや 対応に追われて、『ゆっくりお別れができなかった』って」


まりな: 「それは…切ないですね」


社長: だからこそ、私たちプロがいるんです。喪主さんには、故人との時間を最優先にしてほしい。それ以外のことは、任せてくれればいいと私は思うんです。

プロ(葬儀社)に 任せていい 所って 何ですか?


まりな: 「社長、じゃあ逆に『任せていいこと』って、具体的にどんなことなんですか?」

社長: 「いい質問だね。結論から言うよ。“段取りと現場”は、全部 葬儀社に任せていい」まず、物理的な準備や進行は全部プロに任せていい」


まりな: 「例えば?」

社長: 「会場の設営、供物や供花の配置、参列者の誘導、タイムスケジュールの管理…これらは全て私たちの仕事だ」「でもね、まりなさん ここで大事な話をするよ」


まりな: 「はい!」


社長: 「『任せる』ということは、『信頼する』ということなんだ」私たちプロは、何千件という葬儀を経験してきた。だから、喪主さんが気づかない 細かいところまで、神経を研ぎ澄ませて 先に拾うのが仕事なんだ、ちゃんと配慮できることなんです。でも、時々こういう喪主さんがいるんだ。『あれは?これは?』って、全部自分で確認しようとする」


まりな: 「あ、それって…不安だから、ですよね?」

社長: 「そう。気持ちはすごく分かる。それが“悪い”わけじゃない。大切な人を送るんだから、完璧にしたいと思うのは当然だよ」でもね、まりなさん。人生で“全部を自分でコントロールしようとすると、人は一気に苦しくなる”」

「葬儀も同じ。人の手で行うものに、完璧なんて存在しない」


まりな: 「でも、大切な儀式だから、失敗したくないって思いますよね」

社長:「でも 特に葬儀という場面では、完璧を求めすぎると、本当に大切なもの…「故人と向き合う時間。家族と、言葉を交わし絆を分かち合う時間。『ありがとう』を噛みしめる時間。そういうものを失ってしまうんです。 

長年、葬儀を見ていて 思うんです。「本当に良い葬儀っていうのは、『完璧な進行』じゃないんだよ。心が通い合った時間”が あったかどうかなんだ。

まりな: 「…心が通い合った時間」

社長:「そう。多少、段取りがずれてもいい。そこに、故人への愛情。参列者への感謝。残された家族の絆があれば、それは“良い葬儀”になる」

まりな:「社長…。それ、すごく…胸にきます」

社長:「人生も同じだよ。完璧を追いすぎると、大切なものほど、見えなくなる。最後に、それを教えてくれた、ある喪主さんの 記憶に残る 実話を話そう」

忘れられない 実話

社長: 「3年前くらい、あるお父様の葬儀を担当したんだけど、喪主の息子さんがね、最初すごく気を張ってたんだ」

まりな: 「気を張ってた?」

社長: 「『父は完璧主義者だったから、葬儀も完璧にしなきゃ』って。チェックリスト作って、全部 自分で確認しようとしてた」

まりな: 「あぁ…お父様への思いからですね」

社長: 「そう。でも葬儀が始まって、途中でね、その息子さんが涙を堪え(こらえ)られなくなったんだ」

 「そしたら、弟さんが肩を抱いて、『兄ちゃん、俺たちがいるから。父さんもそう思ってるよ』って」

まりな: 「うっ…それ、泣けます」


社長: 「その瞬間にね、その息子さんの表情が変わったんだ。『そうだ、完璧にすることが親孝行じゃない。みんなで心を込めて送ることが大事なんだ』って気づいたんですね」


まりな: 「素敵なお話ですね…」


社長: 『最初は完璧な葬儀にしようと必死でした。でも、本当に大切なのは、父と過ごした最後の時間と、家族の絆を感じられたことでした』と ご子息は おっしゃっていました。


まりな: 「社長…その言葉、私、一生忘れません」


社長: 「まりなさん、いつかあなたも葬祭ディレクターになったら、この気持ちを大切にしてね」


まりな: 「はい!絶対に!」

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