「人って、亡くなると“いろんな穴”から出ちゃうんですか?」葬儀の現場では、時々こんな ご質問をいただきます。
実は、人が亡くなると——漏れるんです。穴から…全部出た・・とか あるんです。
「え?口から泡?」「鼻から血が?」「まさか肛門からも…?」。信じられないかもしれませんが、これ、どれも現場で実際に起きている“リアル”な話なんです。
しかも、誰にでも起こりうるんです。親が・・・配偶者が・・・そして…いつか自分にも・・・。
実は 死後に体の中で起きる “ある変化” によって、そうした現象が引き起こされるんですが、なぜ?そんなことが起きるのか?
プロだけが知る現場の対処法とは?今日は葬儀業界のタブーに迫り、実例とともに、わかりやすく、お話ししていきます。

死後に起こる身体の変化(医学的に簡単に説明) 実際に“出てくるもの”は 何?
さて、亡くなったあと、人の体には どんな変化が起きるのでしょうか?これは多くの方が知らないことでありながら、もし「その時」に立ち会うことになれば、誰もが直面する可能性がある“身体のリアルな反応”です。
「えっ…こんなこと、本当に起こるの?」と 驚かれる方も多いのですが、大きく分けて、死後の変化は3段階に分かれます。
●死後すぐ(0〜1時間)
人は亡くなると、まず体の中では“全身の筋肉が緩む”という変化が起こります。生きているときは無意識に、内臓や肛門や尿道を締めてくれていた筋肉・・括約筋(かつやくきん)も、死後には すべて力を失い 緩んでしまうんです。
生きている時は意識しなくても機能していた筋肉が、死後はその役割を終えるのです。つまり 亡くなった後でも 便や尿が 自然と出てしまうということがあるんです。
●死後数時間後(約2〜6時間)
ここからは、“目に見える変化”が現れはじめます。まず、体温が徐々に下がり、体内では血圧がゼロになり、血液の循環が止まります。
重力の影響で 血液が皮膚の下に溜まっていき、この血液が皮膚から透けて見える、紫赤色や紫青色の 斑点のような模様を「死斑(しはん)」と言います。
以前ご自宅で亡くなった方のお体を安置した際、「あれ?背中にアザみたいなものが…」と ご家族が驚かれていましたが、それも死斑による変化でした。

同時に、鼻や口などから血が出てくることがあります。鼻や口などは粘膜が薄くて血管が集まっている場所で、少しずつ体液や血液がにじむことがあります。
更に鼻は構造上、細い血管がたくさん集まっている上に、脳や気道ともつながっていて 出血が起きやすいです。
生前に高血圧だった方、脳出血やくも膜下出血など 脳内の圧力が高まって亡くなった方、肺炎などで気道内に出血があった方・・・などです。
この時期に始まるのが**死後硬直(しごこうちょく)**です。
●死後6時間以降〜12時間以降
この段階になると、体内の細菌たちが働き始めます。腸内には、生前から存在していた善玉菌・悪玉菌などの腸内細菌が、今度は体を“内側から分解”しはじめるのです。

その結果どうなるかというと、腐敗ガスが発生し、お腹が張ってくる。すると、ガスの圧力によって、口や鼻、肛門から体液や残留物が押し出されることがあるんです。
特にびっくりされるのが、口から泡のような液体が出てくる現象。これは、「え、何か病気だったんですか?」と聞かれることもありますが、実際には肺や気道に残っていた体液が、ガス圧や重力によって出てきたものです。
実はこれ、うちのスタッフが実際に体験した話なんですが、ある日、高齢の男性のご遺体を納棺前に お顔を整えていた時に、ほんの少しだけ上半身を起こしたんです。その瞬間……
「ゴォォ……」と、低く小さな音が喉の奥から聞こえてきました。一瞬、みんな“えっ!?”と手が止まったそうです。亡くなっても喋った? と思ったそうです。

でもそれは、内臓の中にたまっていたガスが、死後に押し出されただけのことで、怖い話のように聞こえるかもしれませんが、これは決して怪奇現象でも霊的な何かでもありません。
医学的にも、ごく自然な死後現象のひとつなんです。私たち葬儀の現場では、こうした体の反応に遭遇することもありますが・・・それらはすべて、「生きていた証(あかし)」であり、「人としての最後の反応」でもあるんです。
一体 どのように対応しているか?
「鼻から血が出てるんです…」 「口から泡が…これって…苦しんだんじゃ…?」・・・

そんなご遺族の声、私たちは何度も聞いてきました。亡くなった大切な方のお顔に、そんな“変化”が見えると、誰だって怖くなるし、不安になります・・・
でも、どうか安心してください。ご本人が苦しんだ証拠ではなく、亡くなったあと、肺や気道に残っていた体液が ゆっくり出てきただけで 怖い現象でも、痛ましい出来事でもなく、ほとんどの場合、死後に自然と起きる“体の変化”なのです。
もちろん、私たち葬儀社や病院・看護のプロは、こうした変化を見逃さず、的確な処置を行っています。
▶ ガーゼで丁寧に拭き取る
▶ 防水パッドで体液を吸収する
▶ 必要に応じて止血する、体液や血液の漏れを防ぐため、鼻や口などに ガーゼや脱脂綿・コットンで丁寧に詰めたり整容をして、お顔や姿を整えます。

「お身体を乱すことになるのでは」とご心配される方もいますが、詰め物は見送る人の気持ちと 故人さまの尊厳を守るための丁寧なケアで、故人が安らかな姿で見送られるためのプロの配慮です。
「この姿で送り出していいのかな…」
「もっときれいな姿で見送ってあげたい…」
そんなお気持ちを、どうか私たちに聞かせてください。私たちは、ご遺族が不安なまま黙ってしまうことが、実は一番つらいことだと 私は思っております。
弊社は “死後処置”をただの作業とは考えていません。それは、命の最期に対する深い敬意と、残されたご家族への思いやりに満ちた、大切な行為だと思っております。
亡くなった方の尊厳を守り、残されたご家族が少しでも安心して旅立ちを見送れるように。
それが、私たち葬儀社の大切な役割だと、私は思っています。
本日のまとめ
ちょっと びっくりされた方もいるかもしれません でも、覚えておいてほしいんです。亡くなったあとに、鼻や口から少し体液や血が出たり、口からガスが抜けて音がすること──これ、全部ふつうのことなんです。
誰にでも起こりうる、ごく自然な体の変化なんです。
そして私たち多摩中央葬祭では、そういった“もしも”にちゃんと備えて、24時間いつでも駆けつけて、清潔に、きれいに整えることができます。
夜中でも安心して電話できる。大切な人を、大切に送ってくれる。
「ここなら任せてもいいかも」──そう思ってもらえるよう、心を込めて対応しております。
だから、「ちょっと気になる…」と思った方、事前相談でも、相見積もりの1社として・・お電話だけでも大歓迎です。
その時・・・は いずれやってきます。知っておくだけでも、安心感は全然ちがいます。