医師から「余命宣告」を受けると、どなたでも不安や戸惑いを感じることでしょう。しかし、残された時間を有意義に過ごすためにも、少しずつでも準備を進めておくことは重要です。今回は、余命宣告を受けた際にどのように行動するべきか、終活やエンディングノートの作成方法などをわかりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
余命宣告とは?
「余命宣告」とは、医師が患者に対して「あとどれくらい生きられるか」の見通しを伝えることを指します。一般的には、進行性のがんなど重篤な病状の患者に告げられることが多いです。ただし、「余命」はあくまで数値であり、実際の寿命と一致しないこともあります。余命3ヶ月、全身に転位してます、と宣告されても、人によっては10年も生きていらっしゃいます。余命数ヶ月と言われても、悲観されないようにしてください。
- 治療方針の選択: 医師との話し合いを通じて、治療方針を決定します。完治を目指すのか、緩和ケアに進むのか、ご自身の意向に合った選択をしましょう。
- 周囲への伝え方の検討: 余命宣告を周囲の人々に伝えるかどうかを考えます。手紙を書く、直接話すなど、自分に合った方法を選んでください。
- 保険の確認: 加入している保険の内容を確認しましょう。余命宣告特約などのサービスがあるかもしれません。
- 金融機関や契約の確認: 口座や契約の状況を確認し、必要な手続きを行います。まとまったお金が必要な場合は、事前に準備しておくことも検討しましょう。
- 相続や財産の整理: 財産目録や遺言書を作成し、相続に関する準備を進めます。
- 終活とエンディングノート: 自分の意向や希望を整理し、エンディングノートを作成することで、遺族の負担を軽減しましょう。
- 臓器提供の意思表示: 臓器提供を希望する場合は、意思表示をしておくことが重要です。
- 葬儀の準備: 葬儀のプランや希望を考え、事前に準備を進めておきましょう。
エンディングノートとは・・・
亡くなった後、ご家族に必要な情報をまとめたり、感謝の気持ちを伝える「エンディングノート」を作成しておくことも一つの方法です。
エンディングノートに記載する内容の例をご紹介します
- 葬儀について: 自分の希望する葬儀のスタイルや内容について記入しましょう。
- 財産や相続について: 財産の管理や相続に関する情報を残しておくことで、遺族の負担を軽減できます。
- 自分の生い立ち: 自分の人生や経験について記録し、後世に伝える手助けになります。
- 家族や親族の連絡先: 大切な人々の連絡先をまとめておくことで、遺族同士のコミュニケーションを円滑にします。
- 病院や治療法: 病歴や治療法に関する情報を記載することで、将来の医療の参考になります。
これらの内容を予め決めて書き記しておくことで、ご家族の負担を軽減できます。また、感謝の気持ちなども綴ることで、残された人々への支えにもなるでしょう。
エンディングノートには法的な拘束力はありませんが、自分の想いや意志をまとめる良い機会です。また、備忘録としての使い方もできます。法的効力はないものの、大切なメッセージを後世に残す手段として考えてみてください。
人生の最後には、大切なことをしっかりと整理し、愛する人々への思いを伝える準備をしておくことが、穏やかな最期を迎えるための一歩となるでしょう。
そして、亡くなった後も大切な存在として誰かの役に立ちたい、感謝の気持ちを伝えたいと思うなら、ぜひ「エンディングノート」の作成を考えてみてください。
- 精神的な支え: 患者様のそばに寄り添い、心身のケアを行いましょう。手を握るだけでも大きな支えになります。
- 希望の確認: 患者様ご本人の希望を確認し、それに基づいて準備を進めることを心がけましょう。
- 適切な情報提供: 病状や治療について正しい情報を提供し、不安を軽減する手助けをします。
- 自身のケア: 自身も過度な負担をかけずに、休息をとる時間を確保しましょう。
もしお亡くなりになった後に、臓器を必要としている人に臓器提供をして誰かの役に立ちたいという意思がある場合は、意思表明をしておくことをおすすめします。 「臓器提供意思カード」やインターネット申請だけでなく、免許証・健康保険証・マイナンバーカードなどの裏面でも意思表示は可能です。
事前に葬儀社や葬儀プランを決めておくことで、ご家族様の負担を減らすことができます。 葬儀をどのように執り行うか、できればでいいのですが、ご家族様も交えて葬儀社に事前相談という形で、ご相談し準備を進めましょう。多くの葬儀社は無料で対応しています。ポイントは
ご本人の希望を確認する!
かつては、ご本人がご存命中に葬儀の準備などをすることは不謹慎だ、とする考え方が多くありました。しかし、お亡くなりになってから葬儀の準備をするのでは、残されたご家族様はショックの中で取り進めなければならず、精神的にも大きな負担がかかってしまいます。
- 葬儀の規模や形式(家族葬・一般葬・一日葬・直葬など)
- 葬儀の内容(どんな葬儀にしたいか思い描いているものがあれば)
- 遺影写真 ・お墓の希望(どの写真を使って欲しいなど・一部散骨を希望などがあれば)
- 葬儀に呼びたい人、訃報を伝えて欲しい人
・ 大切なのは、家族としてできることを考えましょう。患者本人のそばに寄り添い、体調のケアはもちろん、精神的な面でもしっかりと支えてあげること。手を握るだけでも、言葉をかけるだけでも、その気持ちはきっと伝わり、気持ちは和らぎます。
自分自身のケアも忘れずに。患者本人のケアに専念することも大切ですが、自分のことも大事にしましょう。休息を取ることや、家族と一緒に今後のケアプランを考えることも、大きな意味を持つでしょう。
また、治療についてだけではなく、ご家族様自身の様々な不安やトラブルについても、医師や看護師、ソーシャルワーカーや社会福祉士など、色々な専門家に頼って相談できる窓口がありますので、お一人で抱え込まないようにしましょう。
今回は、余命宣告を受けた場合にどうすれば良いかについてお話しました。
人生の残された時間に向き合うのは確かに難しいことですが、その限られた時間の中で何ができるか、些細な幸せを大切にし、充実した日々を送ることができるはずです。
自分自身を大切にし、心に余裕を持って豊かな余生を楽しむためにも、今から少しづつで構いません、準備を進めておくことが重要です。また、ご葬儀全般に関することでお手伝いできることがあれば、多摩中央葬祭まで、どうぞお気軽にお電話ください。24時間365日専門スタッフが無料相談対応しております。