本日はご丁寧にお越しになられまして…」これアウトです。。感じのいい人はこう言います

「丁寧に言ったつもりなのに、なぜか少し回りくどい」──そんな経験はありませんか。とくに冠婚葬祭の場では、失礼がないようにと意識するほど、言葉が重くなりがちです。実はその“丁寧すぎる言い方”が、二重敬語になっていることがあります。今日は、葬儀やお悔やみの場で本当に伝わる大人の言葉遣いを、わかりやすく整理していきます。

目 次

1.二重敬語って何がいけないのか
2.葬儀でよくあるNG敬語
3.お悔やみで気をつけたい言い回し
4.葬儀挨拶と弔辞の整え方
5.香典返しとお礼状の言葉選び
6.感じのいい人はなぜ伝わるのか
7.まとめ

1.二重敬語って何がいけないのか

「丁寧なら、多いほどいい」と思っていませんか。実は敬語は、重ねれば重ねるほど美しくなるわけではありません。二重敬語とは、すでに敬語になっている言葉に、さらに同じ種類の敬語を重ねることです。たとえば「ご覧になられましたか」「お帰りになられました」は、丁寧に聞こえても少しくどく感じます。
葬儀の相談でも、「ご遺族様がお見えになられました」と言う方がいますが、正しくは「お見えになりました」です。意味は通じても、言葉に慣れた人ほど違和感を覚えます。
――押さえたい基本は3つです。
▷すでに尊敬語なら「られる」を足しすぎない
▷役職や敬称に「様」「さん」を重ねすぎない
▷丁寧さより、自然で伝わるかを優先する
冠婚葬祭 言葉遣いは、豪華さではなく、整っていることが大切です。

2.葬儀でよくあるNG敬語

では、葬儀の現場ではどんな二重敬語が出やすいのでしょうか。ご家族も参列者も緊張していますから、つい“丁寧にしすぎる言い方”になりやすいんです。
たとえば受付で「本日はお越しになられましてありがとうございます」と言ってしまうことがあります。これなら「本日はお越しいただきありがとうございます」または「本日はお越しくださいましてありがとうございます」のほうが自然です。
また、スタッフ間でも「喪主様がおっしゃられていました」はよくある表現ですが、「喪主様がおっしゃっていました」で十分です。
――葬儀 挨拶 マナーとして、まず整えたい言葉です。
▷「お見えになられた」→「お見えになった」
▷「お帰りになられた」→「お帰りになった」
▷「おっしゃられた」→「おっしゃった」
言い換えるだけで、空気がすっと上品になります。私は、葬儀の場では“耳で聞いて一度で伝わる言葉”が一番強いと思うんです。

3.お悔やみで気をつけたい言い回し

次に大切なのが、お悔やみの場面です。ここは正しさだけでなく、気持ちの温度も問われます。お悔やみ 正しい敬語を意識するなら、難しい言葉を増やすより、短く静かに伝えるほうが安心です。
たとえば、参列者が「このたびはご愁傷様でございました。ご生前は大変お世話になられまして…」と続けると、途中でぎこちなくなりやすいです。むしろ「このたびはご愁傷様でございます。心よりお悔やみ申し上げます」のほうが、気持ちがまっすぐ届きます。
ご遺族側も、「本日はご丁寧にお越しになられまして…」ではなく、「本日はご会葬いただき、ありがとうございます」で十分です。
――お悔やみの言葉は、この3点で整います。
▷長く語りすぎない
▷敬語を足しすぎない
▷悲しみの場にふさわしい静けさを守る
言葉を飾りすぎないことが、かえって深い配慮になります。

4.葬儀挨拶と弔辞の整え方

では、もう一歩進んで、喪主挨拶や弔辞ではどうでしょうか。ここは“うまく言う”より、“失礼なく、心を届ける”が最優先です。
たとえば喪主挨拶で「本日はご多用の中、ご参列になられまして誠にありがとうございます」と言ってしまうことがあります。これなら「本日はご多用の中、ご参列いただき誠にありがとうございます」が自然です。
弔辞でも、「故人様は多くの方から慕われておられました」という表現は悪くありませんが、「故人は多くの方に慕われていました」としたほうが落ち着いて聞こえます。弔辞 正しい言い方とは、難解な敬語ではなく、故人の姿が目に浮かぶ言葉です。
――整え方のコツはこちらです。
▷主語をはっきりさせる
▷一文を短くする
▷思い出は具体的に一つ入れる
たとえば「いつも笑顔で迎えてくださいました」という一言が入るだけで、弔辞は一気に温かくなります。

5.香典返しとお礼状の言葉選び

意外と迷うのが、香典返しに添えるお礼状です。ここでも二重敬語は出やすいですし、形式だけをまねると不自然になりがちです。
たとえば「このたびはご丁重なるご厚志を賜り、謹んで拝受いたしました」という文は、格式はありますが、少し重たく感じる方もいます。もちろん使えますが、一般のご家庭なら「このたびはご丁重なお心遣いを賜り、誠にありがとうございました」でも十分気持ちは伝わります。
香典返し お礼状 文例を探す方は多いですが、大切なのは丸写しではなく、ご家族に合う温度に整えることです。
――お礼状で外さない要点は3つです。
▷感謝
▷滞りなく済んだ報告
▷略儀のお詫び
たとえば「本来であれば拝眉のうえお礼申し上げるべきところ、略儀ながら書中にて失礼いたします」は、今もよく使われる安定した一文です。

6.感じのいい人はなぜ伝わるのか

最後に、言葉遣いの本質をお話しします。実は、敬語が少し完璧でなくても、感じのいい人はちゃんと伝わります。なぜかというと、その人は“相手が受け取りやすい言葉”を選んでいるからです。
以前、ご遺族の方が「いろいろ間違っていたらすみません」とおっしゃったことがありました。でも続けて「来てくださって本当にありがとうございました」と、静かに伝えられたんです。その一言のほうが、どんな飾った敬語より胸に残りました。
二重敬語を避けるのは、知識をひけらかすためではありません。相手に余計な引っかかりを与えず、気持ちをまっすぐ届けるためです。
――大人のマナーとして大切なのは、
▷正しい
▷わかりやすい
▷あたたかい
この3つがそろうことです。そこに品のある言葉遣いが生まれます。

7.まとめ

二重敬語は、失礼というより“少し重たく、伝わりにくくなる言い方”です。とくに葬儀やお悔やみの場では、丁寧さを足すより、自然で落ち着いた表現に整えることが大切です。喪主挨拶、弔辞、香典返しのお礼状まで、言葉はすべてご家族の印象につながります。だからこそ、難しい敬語を無理に重ねず、短く、静かに、心が届く言い方を選んでみてください。大人のマナーは、知識だけでなく思いやりで完成します。

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