【初めての新盆】新盆はいつするの?何するの?

新盆は新暦の7月15日または8月15日に行われます。地域によって異なるため、自分の地域の風習に従って行います。新盆「シンボン」は「にいボン」や「アラボン」とも呼ばれ、故人が亡くなって初めて迎えるお盆です。この動画では、新盆のやり方について詳しく説明します。

本日の目次

  • 1.新盆はいつやるの?
  • 2.新盆の歴史
  • 3.新盆では何をやるの?
  • 4.ご先祖様の乗り物
  • 5.新盆の準備が重要
  • 6.まとめ

1. 新盆はいつやるの?

新盆は故人の霊が初めて家に戻ってくる日です。親族や友人など、大勢そろって丁寧にお迎えします。新盆は一般的に7月13日から15日までの間に行われますが、地域によっては異なる場合もあります。

新盆を迎えるためには、故人の49日法要が済んでいる必要があります。49日法要は、日本の仏教の伝統において重要な供養行事の一つです。故人が亡くなってから49日目に行われ、故人の魂が冥界(めいかい)から輪廻転生(りんねてんしょう)の過程を経て生まれ変わるとされる時期にあたります。49日が7月12日までに終わった、前年の7月13日から今年の7月12日までに49日法要をされた方が新盆の対象です。

家庭では、故人の霊を迎えるために食事や供物を準備します。特に故人が好きだった料理や飲み物を用意することが一般的です。

2.新盆の歴史

仏教の伝来とお盆の始まり

新盆は日本の仏教文化に深く根ざしています。仏教は6世紀頃に日本に伝来し、以降、死者の供養や霊を慰めるためのさまざまな儀式が行われるようになりました。お盆の起源は、仏教の盂蘭盆会(うらぼんえ)にあります。盂蘭盆会は、インドの仏教経典『盂蘭盆経』に由来し、亡者の霊を救うための行事です。

盂蘭盆会の伝来と定着

盂蘭盆会は、中国を経て日本に伝わり、平安時代には貴族社会で定着しました。盂蘭盆経によると、釈迦の弟子である目連尊者(もくれんそんじゃ)が母親の霊を救うために多くの僧侶に供物を捧げたことが起源とされています。日本では、これが7月15日を中心に行われる行事として定着し、後に「お盆」として広まりました。

江戸時代の発展と地域差の形成

江戸時代に入ると、お盆は庶民の間にも広まりました。この時期には、お盆の行事がさらに発展し、迎え火や送り火、精霊棚(しょうりょうだな)の設置などが行われるようになりました。また、地域ごとにさまざまな風習や習慣が生まれ、現在のように多様なお盆行事が見られるようになりました。

新盆の特別な意味

新盆(初盆、にいぼん)は、故人が亡くなって初めて迎えるお盆です。新盆には、通常のお盆よりも特別な意味が込められており、故人の霊が初めて家に戻ってくるため、親族や友人が集まり、丁寧に供養を行います。新盆が特別視される背景には、故人の霊がまだ新しく、その供養が一層重要であるという考え方があります。

新盆の行事の変遷

新盆の行事も時代とともに変化してきました。古くからの伝統を守りつつ、現代の生活様式に合わせた形で行われています。例えば、迎え火や送り火の形式は地域や家庭によって異なることがありますが、基本的な意味や目的は変わりません。

3. 新盆では何をやるの?

迎え火の手順

迎え火用の薪の準備:迎え火用の松明(たいまつ)や麻幹(おがら)を用意します。たいまつとは火をつけて照明にするもので油の多い松が使われたことから松明かりでたいまつといいます。

おがらとは麻の茎で、かやぶき屋根の材料として使われていたものです。悪いものを祓い清めるとともに、燃やすことで清浄な空間を作り出すという意味が込められています。

盆提灯の飾り付け:新盆の場合、白提灯を使用します。提灯には絵柄の入ったものもありますが、新盆の際は白提灯(白紋天)を用意します。白い小さな紋様の入った白い吊り下げ型の盆提灯のことをいい、初盆のときに用います。

白紋天には、清浄無垢の白で霊を迎えるという意味があります。初めて帰ってくる霊に、帰るべき家を教えるためのもので、初盆の1回だけ使用し、翌年以降は使用しません。精霊(せいれい)流しで川に流したり、

送り火で燃やしたり。

お塩で清めたあと、新聞紙に包んで処分するか

お寺に納めます。。

迎え火を焚く:7月13日の夕方、家の玄関や庭先で迎え火を焚きます。麻幹に火をつけ、門や玄関まで持っていき、ご先祖様を迎えます。

盆提灯に火を灯す:火を焚いた後、故人の霊が迷わないように盆提灯に火を灯します。

お供え物の準備

精霊棚の設置:精霊棚に故人の好きだった食べ物や季節の果物、花などを供えます。

仏壇の飾り付け:新しい花や食べ物を仏壇に供えます。新盆用の白い灯篭も飾ります。

お経や読経

法要:仏壇や霊台の前で法要を執り行います。お寺さんに読経して頂いたり、ご親族でお経を唱えます。

故人を偲ぶ:家族や親族が集まり、故人を偲ぶ時間となります。法要後には、集まった家族が供物を捧げ、故人の霊を慰めます。

料理の振る舞い:集まった皆様に料理を振る舞います。

送り火の手順

送り火用の薪の準備:送り火用の松明(木材あるいは木片を束ねて火をともす屋外用の照明具)や麻幹を用意します。

送り火を焚く:7月15日または16日の夕方、家の玄関や庭先で送り火を焚き、ご先祖様を見送ります。

盆提灯の火を消す:盆提灯の火を消し、ご先祖様が無事にあの世へ帰れるように祈ります。

お供え物の片付け:盆棚やお供え物を片付けます。お供え物の一部を故人の霊に持って帰ってもらうために、川や海に流す習慣もあります(流し灯篭)。

お礼とお参り:仏壇に手を合わせ、故人の霊が無事に帰ったことに感謝します。僧侶を招いて最後のお経をあげてもらうこともあります。

4. ご先祖様の乗り物

お盆には、亡くなったご先祖様がこの世に帰ってくると信じられています。その際、キュウリの馬とナスの牛が大切な役割を果たします。

キュウリの馬

意味:キュウリの馬は、ご先祖様が早くこの世に戻って来られるようにという願いを込めています。

作り方:キュウリに割りばしを刺して馬の形にします。

役割:馬は足が速いので、ご先祖様が早く家に戻ってこられるための乗り物です。

ナスの牛

意味:ナスの牛は、ご先祖様がたくさんのお土産を持ってゆっくり帰るための乗り物です。

作り方:ナスに割りばしを刺して牛の形にします。

役割:牛は荷物をたくさん運べてゆっくり歩くので、ご先祖様が無事にお土産を持って帰るための乗り物です。

5. 新盆の準備が重要

家の掃除

家全体の掃除:普段より念入りに掃除をします。特に仏壇やご先祖様を迎える場所は丁寧に掃除しましょう。

仏壇の清掃:仏壇をきれいにし、仏具を磨きます。古いお花やお供え物は取り替え、新しいものを準備します。

飾り付け:新盆用の白提灯や盆提灯を飾ります。玄関や仏壇の周りに置いて、ご先祖様を迎える準備をします。

墓地の掃除

墓石の清掃:墓石を水で洗い、汚れを落とします。ブラシやタオルを使って丁寧に磨きます。

雑草取り:墓地の周りの雑草を取り除き、きれいに整えます。

花やお供え物:新しい花やお供え物を持って行きます。故人が好きだったものを供えると良いでしょう。

6. まとめ

新盆は、ご先祖様が初めて家に戻ってくる大切な行事です。準備を丁寧に行い、ご先祖様を温かく迎え、無事に送り出すことが重要です。家や墓地をきれいに掃除し、迎え火や送り火の準備を整えて、新盆を心を込めて迎えましょう。

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