日本には昔から、長寿を祝う素晴らしい伝統がたくさんあります。 ですが、皆さんはその意味や歴史、そしてどれくらいの人がその節目を迎えるのか、ご存じですか?感動のエピソードをご紹介いたします。

目 次
- 日本の長寿文化
- 長寿を迎える人の確率
- 平均寿命と長寿の要因
- 長寿のお祝いの工夫
- エピソード紹介
- まとめ
1.日本の長寿文化
日本では、高齢者を敬う文化が根付いています。 還暦(61歳)や古希(70歳)といった節目の年齢には、それぞれ意味があります。 たとえば、還暦は干支が一巡し、生まれ変わることを意味します。 古希は、中国の詩人杜甫(とほ)の「人生七十古来稀なり」に由来しています。この詩は唐の時代8世紀に読まれた詩です。杜甫は58歳で亡くなったそうです。当時日本は奈良時代で、平均寿命は30歳くらいだそうです。

2.長寿を迎える人の確率
- 厚生労働省が発表した令和4年簡易生命表によると、日本で生まれた赤ちゃんが長寿のお祝いまで生存する確率を見ていきましょう。
還暦(61歳) · 男性:約92.3% 女性:約96.5%です。日本の総人口のうち3000万人を占め24.1%の方が経験者になります。お祝いには赤いちゃんちゃんこや帽子を贈る。赤は魔除けや若返りの象徴とされています。
古希(70歳) 男性:約84.2% 女性:約91.7%です。日本の総人口のうち2898万人を占め23.4%の方が経験者になります。
70代は現代では一般的な高齢者の入り口と考えられますね。お祝いには紫色の衣服や贈り物を贈るのが一般的です。
喜寿(77歳) 男性:約72.1% 女性:約84.5%です。この頃から、健康管理がさらに重要になってきます。お祝いには紫色の贈り物や家族での食事会が人気です。日本の総人口のうち1440万人となり11.5%の方が経験者になります。お祝いには紫色の贈り物や家族での食事会が人気です。
傘寿(80歳) 男性:約63.6% 女性:約78.7%です。まだまだ元気な方も多い年齢です。日本の総人口のうち1259万人となり10.1%の方が経験者になります。お祝いには黄色の衣服や贈り物が一般的です。
半寿(81歳) 男性:約59.6% 女性:約78.2%です。お祝いには家族や友人で集まり、感謝の気持ちを伝えます。
米寿(88歳) 男性:約36.7% 女性:約55.8%です
- ここまで来ると、到達する方が少なくなります。お祝いには金色の贈り物や食事会を行い家族全員で盛大にお祝いしましょう。
卒寿(90歳) 男性:約28.1% 女性:約46.0%です 半数以上の方はこの節目を迎えるのは難しくなります。日本の総人口のうち260万人となり2.1%の方が経験者になります。お祝いには紫色や白色の贈り物が喜ばれます。
白寿(99歳) 男性:約4.0% 女性:約8.9%です 長寿社会の日本でも10%を切ってしまいます。お祝いには白色の贈り物やシンプルな祝い方が多いようです
百寿(100歳) 男性:約2.7% 女性:約6.2%です 100歳を迎える確率は約10%。しかし、この数値は年々増加傾向にあります100歳以上の方をセンテナリアンと呼びます。2024年現在95,119人日本の総人口のうち0.076%になります。お祝いには金色や白色の贈り物、記念写真、手紙や感謝のメッセージを用意しましょう。昭和38年以降、9月15日の老人の日の記念行事として百歳を迎える高齢者に内閣総理大臣からのお祝い状と記念品として銀杯が贈呈されています。

百寿以降の長寿祝いもあります
- 茶寿(ちゃじゅ):108歳 男性:約0.05% 女性:約0.1%です
- 「茶」の字を分解すると、「十」と「八十八」に分けられ、合計で108になることから名付けられました。
- 皇寿(こうじゅ):111歳 男性:約0.01%(約10,000人に1人) 女性:約0.02%(約5,000人に1人)です
- 「皇」の字の形が「百」と「十」と「一」に見えることから、111歳のお祝いとして祝われます。
111歳に達する方は極めて稀です。日本の超高齢者統計によれば、110歳以上の方は数十人程度しか存在しない状況です。
- 大還暦(だいかんれき):120歳 男性:ほぼ0%(約数百万人に1人) 女性:ほぼ0%(約数百万〜千万人に1人)
還暦(60歳)の2倍の年齢として、大還暦と呼ばれます。非常に稀なお祝いです。
現在の記録上、120歳を超えた人物は非常に限られています。2023年時点での世界最長寿記録保持者は1997年に逝去したジャンヌ・カルマン(フランス)が122歳と164日を記録し、これが人類史上の最長寿記録です。

3.平均寿命と長寿の要因
- 厚生労働省のデータによると、2023年の日本の平均寿命は女性が87.1歳、男性が81.6歳です。 つまり、米寿や卒寿を迎える方が増え続けているということ。平均寿命に到達した方は長寿を達成した方になります。
なぜ日本人はこんなにも長生きなのか? その理由は、健康的な食事、良好な医療制度、そして家族や地域のつながりにあるといわれています。
120歳まで生きるためには
- 遺伝的要因として長寿の家系であること。
- 健康的なライフスタイルとして バランスの取れた食事、適度な運動、ストレス管理ができていること。
- 環境要因として 医療の発展、清潔な生活環境、社会的つながり保てることが必要です。

4.長寿のお祝いの工夫
- 長寿のお祝いをもっと特別なものにするにはどうすればいいでしょうか?
- 手作りのアルバムや動画をプレゼントする 写真やビデオで、これまでの人生を振り返る時間を作りましょう。
- 健康をテーマにしたプレゼント 例えば、歩数計や健康食品など、これからも元気でいてほしいという気持ちを込めてはいかがでしょうか
- 家族全員で集まるイベントを開催する 孫やひ孫との交流が、何よりの喜びです。

5.エピソード紹介
- 最後に、実際に長寿を迎えた方の感動的なエピソードをご紹介します。2017年に105歳でお亡くなりになった、日野原重明さんは、聖路加国際病院の名誉院長を務めた医師で、日本の医学の発展に貢献した功績が認められ、文化功労者と文化勲章を受章した人物です。現役の医師として活動され「生きる意味」を伝える講演活動や著作を通じて、多くの人々に健康と生きがいを教え“明日をつくる十歳のきみへ・103歳のわたしから”では「その人が死ぬまでに使える時間が、その人のいのちです。人だけでなく、すべての生き物は「自分の時間」という「いのち」を持っています。
「おとなになったら、自分の時間を他人のために使ってください。自分のためではなく、だれか人のために自分の時間をつかうことこそが、その人が本当に生きていることになります。」
「年齢にとらわれず、目標を持って生きることの大切さ」を体現した彼の生き方は、多くの人に勇気を与えました。
年齢を重ねることの素晴らしさが伝わります。

6.まとめ
長寿の現状とお祝いについてお伝えいたしました。長寿を目指す目標になりましたか。
ぜひ、皆さんも自分や家族の健康と幸せを大切にしてください。
