「赤ちゃんがあの世に連れて行かれる」から「赤ちゃんが霊に取り憑かれる」からって妊婦さんは、お葬式に参列出来ないって、本当？お葬式はいつ参列する機会がくるかわからないもので、たとえば妊娠中に訪れることもあります。しかし、妊娠中はいろいろと気をつけなければいけないことも多く、また周囲の人の目も気になるため、お葬式に参列してもいいかどうかは悩む妊婦さんもいらっしゃるのではないでしょうか。たとえ、故人を偲ぶ気持ちがあったとしても、妊婦さんはお葬式への参列が出来なかったり、控えるべきなのでしょうか？

なぜならば「赤ちゃんにあざができる」とか「妊婦がお葬式に参列すると災いが起こる」とか「赤ちゃんがあの世に連れて行かれる」「赤ちゃんが霊に取り憑かれる」など、ちょっと怖い迷信がいまだに存在しております。地域によってはこれら迷信を非常に信じていて、常識となっている地域もあり、妊婦さんよりも、周りの方が気にされるエリアもあるということです。

実は、この迷信に対抗する迷信というものがあります。それは「お腹に外向きにした鏡を入れておく」というものです。鏡は古来より邪悪なものを祓う力があるとされていたり、また反射するという性質からだと言われています。見えないようにですが、服の内側に鏡を仕込んでおくことで、こういった悪影響を跳ね返すことができるとされている迷信です。また、同様にお腹に赤い布を巻いておくと悪いものを跳ね返すことができるというものもあり、鏡同様に悪いものから守ってくれるといわれています。

でも今の時代、やはり、それは本当？信じられないけど、もしタタリとかあったら怖いなと。。。思いませんか？では本当のところはどうなのか？正しい大人のお葬儀マナーをお話ししていきましょう。

それでは、結論から言いますと、

100パーセントただの迷信なので、決して赤ちゃんや妊婦さん、参列している方々皆様に悪影響が及ぼすということはございませんのでご安心ください。とはいえ、妊婦さんがお葬式に参列することを、ヨシとしない迷信がいくつか存在するので、お葬式に参列するのは少し気が引けるという方も妊婦さんも中にはいるかもしれません。マナーの観点では、妊婦さんがお葬式に参列することは基本的に全然、問題ありません

単なる迷信で、そういったことは100パーセントありません。しかし葬儀社のプロとして思うことですが、妊婦さんに気をつけて欲しいことがあります。どんなことかというと

妊婦さんに気をつけて欲しいこと1　　. 突然体調を崩す場合もあります

妊婦さんは、妊娠期間に応じて体調が変化し、時期によっては突然体調を崩してしまうデリケートな状態になるので、たとえば、妊娠初期は、つわりで頻繁に吐き気をもよおしてしまったりして、安定期に入るまでその状態は続きます。このような状態で長時間立ち続けたり、座り続けたりするお葬式に参列すると、途中で体調を崩す可能性が高いと言われています。線香の煙などで気持ち悪くなったり、この煙は妊婦さんでなくても咳き込んで止まらなくなる方を時々見かけます。葬式の途中で体調が悪くなってしまわないか不安な場合は無理に参列しないで、お腹の中にいる子供と自身の体を優先するようにしましょう。ここで気をつけて欲しいのですが、参列をしない場合・欠席した場合であっても、弔意はきちんと示すようにしましょう。

この弔意を表す方法

弔電をうったり、お香典やお悔やみ状を送ったりといったことが考えられます。また、最も丁寧な方法は、お葬式が終わってから後日、体調が落ち着いているのであれば、直接弔問する方法です。この際には、きちんと先方にお電話でお伺いを立ててから出向きましょう。そしてお葬式の時に、香典をどなたかに託して既に出していたとしても、手ぶらでは行かないで、お花やお線香などお持ちになって、弔問されると大人の気遣いお葬儀マナーとして完璧になります。

妊婦さんに気をつけて欲しいこと2. 参列者に心配をかける可能性がある

周囲の方々は、妊婦が体調を崩しやすくデリケートであることを知っています。あなたが特別な気遣いはいらないと申し出ても、周囲の方々は心配してしまうものです。とくに妊娠初期や臨月の妊婦がお葬式に参列すれば、周囲の方々に心配をかけることは避けられないでしょう。お葬式中に体調を崩せば、忙しいお葬式の最中、周りの人は妊婦さんへの対応もしなくてはいけません。

そして、なによりもお腹の中にいる赤ちゃんに悪影響を及ぼす恐れがあります。それが一番避けたいです。

そういったリスクを理解したうえで、お葬式に参列すべきなのかを判断されることをお勧めいたします。

妊婦さんに気をつけて欲しいこと3. 地域の迷信で参列が望ましくないとされる場合もある

先ほども少し話しましたが、お住まいの地域によっては、

●妊婦が葬式に参列すると赤ちゃんが霊に憑りつかれる

●お葬式に参列すると赤ちゃんが黄泉の国に連れて行かれる

●妊婦がお葬式に行くと赤ちゃんにあざができる

など、古くから言い伝えられている迷信で、妊婦さんがお葬式に参列すること自体が良くないとされている地域が実際まだあります。あくまで迷信なので、絶対に参加してはいけないということはありませんが、周りの、お葬式に参列する方のなかには、迷信を強く信じている方もいらっしゃいます。妊婦さんが出席することを心配したり、良く思わない方がいて、非常識だ！とかいう方もいるかもしれません。そのような方々に配慮するためにも、念のため地域に詳しい方に確認をとっておくのが良いでしょう。

本日のまとめ

お葬式に参列する際に一番大切なことは、これから天国へと旅立つ故人のことを想う心です。その心があれば、妊婦であろうがなかろうが、妊婦さんが参列してくれたことに対し、遺族、そして故人さまは感謝してくれるものだと私は思います。たとえ参列できなくても、一番大切なことは故人を想う気持ちです。ご自身と赤ちゃんの体調を第一に優先して参列するかどうかの判断をしていただければと思います。

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