自然葬とは?埋葬の種類や費用を説明します

自然葬は自然に還る埋葬方法として最近注目を集めています。自然葬で人気なのは、樹木葬や散骨といった方法です。葬儀やお墓への価値観が変化していることがその理由です。

この記事では、最近注目されている自然葬について説明します。自然葬とは、自然葬の種類とは、法律上で問題になることはないのか、自然葬のメリット・デメリット、自然葬の費用についてご紹介します。

樹木葬については、過去の記事にある「樹木葬とは?費用の相場やメリット・デメリットについて解説」でも紹介していますのでご覧ください。

もくじ

1. 自然葬とは?

2. 自然葬の種類は?

 ・樹木葬

 ・海洋葬(散骨)

 ・土葬

 ・風葬

 ・鳥葬

 ・水葬

3. 自然葬は法的にはどういう扱いになるのか

4. 自然葬のメリット・デメリットは?

 ・自然葬のメリット4つ

 ・自然葬のデメリット2つ

5. 自然葬にかかる費用は?

6. まとめ

自然葬とは?

自然葬とは、故人のご遺骨を海や土などの自然に還す方法をいいます。自然葬としてよく知られているのは、お骨を粉々にして海に撒く散骨や、墓標を植物としたお骨を木のもとに埋める樹木葬などです。

また、自然葬の特徴は、墓石やお墓に高額の費用を使う必要がないことや、お墓の管理を後世に頼らない方法も選べるというところです。宗派や宗旨を問われることもありません。

自然葬の種類は?

自然葬には様々な方法があり、国や土地の遺体への考え方が強く反映されており、いろいろな特徴があります。有名なものからマイナーなものまで9種類の方法をご紹介します。

樹木葬

樹木葬は墓標を墓石ではなく樹木にした埋葬方法です。樹木葬にはシンボルツリー型・個別埋葬型・公園型といった種類があります。

それぞれに特徴がありますので、取り扱う寺院・霊園などとよく相談して決めることが大切です。

海洋葬(散骨)

散骨と呼ばれる方法で知られる海洋葬も有名な自然葬のひとつです。遺骨をパウダー状に砕き海に撒きます。

また海洋葬での散骨はセレモニーとしての意味合いもあり、分骨後一部を散骨するという方法が取られることも多いでしょう。

土葬

土葬とは、ご遺体をそのまま土に埋葬する方法です。イスラム圏やキリスト圏では、現代でも土葬が行われています。この方法も自然葬のひとつといえるでしょう。

世界的に見れば土葬をする地域が最も多く、火葬をタブーとする地域もあります。しかし衛生面の問題から火葬を推奨している国や地域も増えています。

風葬

風葬は、遺体を雨風にさらして自然に消滅させる方法です。着衣のまま、木のうえや洞窟の中、お棺や小屋に置いておきます。沖縄地方の風葬が一番有名ですが、現代ではあまり行われていません。

ただ、風葬ののちに残った遺骨を洗って収める「洗骨」は沖縄をはじめ環太平洋地域では行われています。

遺骨への崇拝は、シャーマニズム(巫師、祈祷師をシャーマンと呼び、それらによる宗教や宗教現象の総称をシャーマニズムと呼ぶ)の名残と言われています。

鳥葬

鳥葬は、遺体をさらして鳥に食べさせて遺体を処理する方法です。チベットで行われる方法です。チベットの土地は高地にあるため、火葬を行うための薪が手に入りにくい状況があります。

寒い地域であることもあり、遺体を分解してくれる微生物の発生と増殖が行われにくいので、遺体が土になるまでに時間がかかるためこの方法が考えられたようです。

また、鳥は空を飛びます。その鳥が遺体を食べると魂を天高く運んでくれると考えられており、同じ鳥葬でも中国では「天葬」と呼ばれます。

水葬

インドでは、遺骨を川や海に流す水葬と呼ばれる方法があります。インド人にとってガンジス川は聖なる河なので火葬した遺骨はガンジス川に流すのが慣例です。

空中葬…砕いた遺骨を空中に散骨します

バルーン葬…遺灰の一部を風船に入れて飛ばします

宇宙葬…遺灰の一部をカプセルに入れて宇宙空間へ飛ばします

自然葬のメリット・デメリットは?

最近増えている自然葬ですが、メリットもあればデメリットもあります。ポイントを挙げてわかりやすくご紹介します。

自然葬のメリット4つ

  • お墓の維持管理がない
  • 墓石購入より安価
  • 故人の遺志を反映しやすい
  • 自然に優しい

自然葬のメリットは、土に還り、自然と一体になって地球環境に循環するというクリーンなイメージがあることと、従来の埋葬方法に縛られない故人の意思が尊重されることがポイントです。管理を後世に残さないことが人気の理由にあります。

自然葬のデメリット2つ

  • 従来の供養ができない
  • 遺骨が残らない

自然葬のデメリットは、お墓参りができるかどうかが大きなポイントです。故人のお墓参りや、法要をすることは難しくなります。

ご遺族によっては「遺骨がなくなるのは嫌だ」と思う方もいらっしゃるでしょう。埋葬方法は、あらかじめ親戚と話し合って決めるほうがよいでしょう。

【風葬 鳥葬 お葬式 】日本にもあった、自然の中に遺体を放置し、あるがままに朽ち果てることを良しとする風葬文化のご紹介です。

自然葬にかかる費用は?

では、自然葬では費用がどれくらいかかるのでしょうか?樹木葬と海洋葬で比較してみます。樹木葬の場合、霊園のタイプによって値段が大きく変わります。

合祀型・ガーデニング型

個別スペースあり:10〜60万円

個別スペースなし:10〜20万円

個別埋葬型

20〜200万円

海洋葬の場合では、海に行くまでの経費がかかるかどうかで費用が大きく変わる可能性があります。また、散骨の方法でも費用が変わってきます。あらかじめの相談が大切です。

スタッフが散骨する 5~10万円
複数の家族と相乗りで散骨する 10~20万円
クルーザーを貸し切って散骨する 20~30万円

このように、自然葬でかかる費用は形式によって大きな差があり様々です。どのくらいの費用がかかるかはよく見積りをするほうが良いでしょう。

多摩中央葬祭でもご相談に乗れますので形式問わず一度お問い合わせください。

まとめ

自然葬は、地球環境に循環するイメージがあり、後世にお墓の管理の負担をかけない理由から人気となっています。

しかし、地域、寺院、霊園など、自然葬の方法を取り扱う場所によっては法律や形式に制限がある場合があるので、その点をよく考慮して相談し決定していくとよいでしょう。

多摩中央葬祭の各ホールでも取り扱っておりますので、気になる方は一度お問い合わせください。

なお、樹木葬については過去の記事である「樹木葬とは?費用の相場やメリット・デメリットについて解説」でも紹介していますので、よろしければご覧ください。

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